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三浦しをんさんの小説『光』映画化!大森立嗣監督、井浦新さん、瑛太さん迎え日本最速先行上映会開催!

2017年11月8日

三浦しをんさんの小説を基にしたサスペンスドラマ『』が、11月25日(土)から公開される。本公開に先駆け、11月8日(水)にシネ・リーブル梅田シネマート心斎橋で、大森立嗣監督、井浦新さん、瑛太さんを迎え、先行舞台挨拶付上映会が開催された。

 

映画『』は、三浦しをんさんの小説を原作に描くサスペンスドラマ。過去の忌まわしい記憶に翻弄される3人の幼馴染の姿を通して人間の心の底を描き出す。東京の離島・美浜島で暮らす中学生の信之は、幼馴染で唯一の同級生である美少女・美花と付き合っている。ある日、島を大災害が襲い、信之と美花、信之を慕う年下の輔、そして数人の大人だけが生き残る。島での最後の晩、信之は恐ろしい暴力から美花を守るため、取り返しのつかない罪を犯してしまう。それから25年後。島を出て妻子と暮らす信之の前に輔が現われ、25年前の事件の真相をほのめかす。信之は美花を守ろうとするが、輔は記憶の中の信之を取り戻そうとするかのように2人を脅しはじめる…

今回、シネ・リーブル梅田では上映前に大森監督、井浦さん、瑛太さんが登壇。主演の二人が登壇ということを受け、上映会は満員御礼状態となった。まずは、井浦さんから「みなさん、元気ですか!元気がないとこの映画は最後まで観切れません!」と煽りながら挨拶。瑛太さんは「皆さんに想像以上の刺激を今から与えられて、僕はとても幸せです」と喜びを隠さない。大森監督は、客席のほとんどが女性の方々だと見受け「今作を観ても大丈夫かな」と心配になりながらも「ビックリする映画ですが、皆さんの顔を見ると、大丈夫ですね。楽しんでいってください」と期待を込めた。

 

本作は、三浦しをんさんの小説だが、『舟を編む』や大森監督による『まほろ駅前』シリーズとは違う重たい印象が持たれている。大森監督は「生命力に溢れた小説だと思う。『まほろ駅前狂騒曲』の際に対談し、しをさんに”映画にしたい”とお願いすると”ぜひ!”と言ってくれた。また最近対談した際には、”大森監督に撮って欲しかったんですよ”と言ってくれた」ことを明かし、喜びを噛みしめる。

井浦さんは「大森監督作品ファンの方達は覚悟しておいて下さい」と前置きしながら「監督が今作を作るにあたって話している時に『自分の映画作りの方程式を怖そうと思うんだ』と聞いた時に正直怖かった」と漏らす。井浦さんは、これまで大森監督作品に2度参加したが「今までやってきたことは通用しないだろう」と思い「瑛太君と芝居している時はいつも監督がいるが、新しい自分を客観視しているような感覚で芝居していた。完成するまで、どんな作品が出来上がるか全く予想がつかない状況でずっと撮影させてもらった」と振り返る。大森監督の下では「お前の心を見せろ、と言われていると感じていた。大森組に参加すると心を使い過ぎて疲弊する。心が擦り減っていく感じが充実感に見事に変わっていくので、やりがいがある」と満足している。瑛太さんは「作品の冒頭から大丈夫かな。心拍数が上がって観ていられるかな」と衝撃を感じながらも「監督が、映画の作り方の方程式を変える、と革命的思考が出ていて大丈夫かな。皆さんがどう解釈するかなと心配する程、物凄いエネルギーで物語が進んでいく」と受け止めた。これを受け、大森監督は「自分自身が壊そうと思って作っているので、あまり論理的な思考で作っている訳ではないが、自分で観て驚いている。自分が映画づくりを始めた頃の気持ちをもう1回試したくなった」と明かす。

井浦さんと瑛太さんは本作が初共演。井浦さんは「僕は瑛太君が好き過ぎて、今日は衣装まで同じ色にしたいなと思うぐらい。撮影が終わって、さらに好きになっている」と告白。芝居を観たり雑誌等での発言を読んだりしながら「言葉から人間味が滲み出ており、僕の興味を掻き立てる」と興奮ぎみ。二人はこれまで会ったこともなかったが「大森監督の下で、お互いが心を削り合ような芝居ができるのは瑛太君しかない」と直感。撮影し始めると「ブラックホールのように何でも吸収され、瑛太君が怖くなっていった。自分の役に対し芝居を仕掛け、嫌になるほど緊張する」と分析。だが、恐怖感が愛情に変化していき「僕は瑛太君に感じている感情を自分の役に投影していた」と感じ、瑛太さんに感謝している。瑛太さんは、井浦さんに対し「好きですよ。俳優以前、モデル時代からの先輩で尊敬しており、カッコ良い日本人がいるんだ」と感じ、映画デビュー後も観続けてきた。井浦さんと共演すれば「凄いことができるんじゃないか。大森監督となら間違いない」と確信。初日は2人の再会シーンから撮ったが、興奮して「一番最初に声をかけるシーンでは、嬉しくて大きい声で叫んでしまった」と打ち明ける。撮影を進めながら「僕の緊張感や爆発したい気持ちを受け入れてくれた。凄い世界に誘ってもらえた」と満足げだ。

最後に、瑛太さんからは「素晴らしい作品に携われて幸せだなと思います。皆さんにお届けし、さらに多くの方に宣伝したい。皆さんのお力を借りたく、感想等をSNSや家族の方に伝えてください」と感謝すると共に想いを伝える。井浦さんは「僕らはこの映画の確たるものがまだわかっていないかもしれない。観てくれた方々の心を抉ってくる確実な何かがあり、観る人によって心に残るものが全く違う」と述べながら「とんでもない映画を大森監督は作ってしまったので、鑑賞後、それぞれの感想を世の中に届けて下さい。皆さんの感想を受け止めながら、ゆっくり理解していけるんだろうなと思っています。暗くなって明かりがついた瞬間に止まらないので、乗り遅れないように心して映画を観て下さい」と鑑賞前のお客さんに想いを込めた。大森監督からは「俳優達が凄いイイ芝居をしていますので、それを観てくれたら嬉しいです。応援してください」と共に感謝を伝え、舞台挨拶を終えた。

 

映画『』は、11月25日(土)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田、心斎橋のシネマート心斎橋、四條畷市のイオンシネマ四條畷、京都・烏丸の京都シネマ、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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