奈良市の移動映画館 ならシネマテーク 1月は『マルガリータで乾杯を!』
映画館のない奈良市で移動映画館として上映イベントを開催している「ならシネマテーク」。2017年1月は『マルガリータで乾杯を!』を上映する。
「ならシネマテーク」は、2013年4月に奈良市でスタートした上映イベント。奈良出身で在住の映画監督である河瀨直美さんが理事長を務める「なら国際映画祭」実行委員会によって開催されている。映画館がなくなってしまった奈良市で、市民に定期的に映画に親しんでもらおうと、「移動型映画館」として毎月1作品を巡業上映してきた。
2017年1月は、1月13日(金)から奈良市ならまちセンター多目的ホールにて『マルガリータで乾杯を!』を上映する。『マルガリータで乾杯を!』はインドで障害を持ちながらも前向きに生きる少女の奮闘と成長を描いたヒューマンドラマ。障害者の性や恋愛といった難しい題材も盛り込みつつ、様々な困難を乗り越えて真っ直ぐに生きる少女と彼女を温かく見守り続ける母親が描かれている。生まれつき身体が不自由な少女ライラは、持ち前の明るさとチャレンジ精神でどんなことにも体当たりで挑戦し、人生を楽しんでいる。家族や友人たちに支えられながら大学にも通い、優しい母の計らいでアメリカの大学へ編入できることになったライラは、母と一緒にニューヨークへと旅立つが……。
ならシネマテーク『マルガリータで乾杯を!』上映会は、1月13日(金)10時~/14時~/19時~、1月14日(土)14時~/18時~、1月15日(日)11時~/15時~(各回入替制)、奈良市ならまちセンター多目的ホール(近鉄奈良駅より約10分、JR奈良駅より約15分)にて行われる。上映1時間前より先着順にて当日券(1000円)が販売される。
「ならシネマテーク」は毎月開催されており、次はどの作品を上映するのかいつも気になっている。今月はこれをやるのかぁと感心しきりっぱなしだ。『マルガリータで乾杯を!』は2015年公開当時に鑑賞したが、障害をもった主人公が出てくる作品にありがちな展開ではなく、一人の人間として経験することをセキララに描いていて驚きをもちながらもジーンと印象に残る作品だった。この作品を現在上映する意義も十分にあると感じている。既に観た方もいるかと思うが、改めて奈良で観てみるというのもおもしろいものだ。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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