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第63回全国高等学校演劇大会で最優秀賞に輝いた名戯曲が映画化!『アルプススタンドのはしの方』が世界初上映!

2020年3月8日

甲子園球場のアルプススタンドの一角を舞台に、高校野球の応援に来ていた高校生たちの青春群像を描く『アルプススタンドのはしの方』が第15回大阪アジアン映画祭のインディ・フォーラム部門で世界初上映された。

 

映画『アルプススタンドのはしの方』は、高校野球の応援に来た高校生4人がアルプススタンドで繰り広げる会話を描き出す。舞台は高校野球の全国大会一回戦。甲子園という夢の舞台でスポットライトを浴びている選手たちを観客席の端っこで見つめる冴えない4人。応援に遅れてやってきた元野球部・藤野と二人の演劇部員・安田と田宮、そしてぽつんと一人、帰宅部の成績優秀女子・宮下。安田と田宮は、お互い妙に気を遣っている。宮下は、吹奏楽部部長に学年一位の座を明け渡してしまったばかりだ。野球の試合を見ながらやり取りが繰り広げられるうちに、彼らそれぞれの隠された思いも明らかになっていく。

 

本作は、2017年に兵庫県立東播磨高等学校が第63回全国高等学校演劇大会で上演し、最優秀賞を受賞した作品。『恋の豚』などの城定秀夫さんが監督を務め、ワンシチュエーションの会話劇を軽快に演出し、小野莉奈さん、石原壮馬さんら注目の若手キャストが揃った。

 

映画『アルプススタンドのはしの方』は、3月9日(月)18:30よりシネ・リーブル梅田でも上映。また、6月より全国順次公開予定。

本作は、野球の映画であって、野球の映画ではない。青春映画のフォルムをまとった豪華な会話劇である。

 

そもそも、全国高等学校演劇大会で上演し、なんらかの賞を受賞する作品は、一般の劇場で行われる舞台劇と遜色しないおもしろさとクオリティがある。しかし、全国大会に出場するレベルの高校演劇部でも部員数の減少に悩んでいると聞く。本作のベースとなった演劇も出演者はメインの4人だけ。この人数だけでも成立する脚本を書いた高校生演劇のレベルが凄まじい。演劇部員が演劇部員を演じており、メタ構造を構築した手腕には驚くばかり。実際の舞台作品も観てみたくなった。

 

これが映画となったらどうなるか。4人だけでなく、吹奏楽部や野球部のメンバー、応援する先生、高校生以外のお客さんも存在する。球場を舞台にした撮影も実現した。しかし、あくまで「アルプススタンドのはしの方」が中心となる作品だ。グラウンド側は一切映されない。音だけが存在する。されど、作品を鑑賞するお客さんは、まるで球場にいるかのような気分になって手に汗握って繰り広げられる試合に熱中してしまう。あくまでワンシチュエーションの会話劇だった演劇が映画になっても、これだけ軽快な演出を伴って繰り広げられるとは。ぜひ一度はこのおもしろさを体感してみてほしい。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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