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信仰か?愛か?ユダヤ女性同士の純愛を描く『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』が全国の劇場でいよいよ公開!

2020年2月6日

(C)2018 Channel Four Television Corporation and Candlelight Productions, LLC. All Rights Reserved.

 

厳格な超正統派ユダヤ・コミュニティで生まれ育ったふたりの女性が、信仰と愛の間で揺れ、葛藤する姿を映し出す『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』が、2月7日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』は、厳格なユダヤ・コミュニティで育った女性2人の赦されざる愛を描く。超正統派ユダヤ・コミュニティで生まれ育ったロニートとエスティは互いにひかれ合うが、コミュニティの掟は2人の関係を許さなかった。やがてロニートはユダヤ教指導者の父と信仰を捨てて故郷を去り、残されたエスティは幼なじみと結婚してユダヤ社会で生きることに。時が経ち、父の死をきっかけにロニートが帰郷し、2人は再会を果たす。心の奥に封印してきた熱い思いが溢れ、信仰と愛の間で葛藤する2人は、本当の自分を取り戻すため、ある決断をする。

 

本作は、イギリスの女性作家ナオミ・オルダーマンの自伝的デビュー作を基にして、『ナチュラルウーマン』で第90回アカデミー外国語映画賞を受賞したチリのセバスティアン・レリオ監督が、『ナイロビの蜂』のレイチェル・ワイズと『きみに読む物語』のレイチェル・マクアダムスをダブル主演にして描いた。

 

(C)2018 Channel Four Television Corporation and Candlelight Productions, LLC. All Rights Reserved.

 

映画『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』は、2月7日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田、京都・七条のT・ジョイ京都、2月14日(金)より神戸・三宮のシネ・リーブル神戸など全国の劇場で公開。

今や世界各国で台頭している現代フェミニズム文学。イギリスの女性作家ナオミ・オルダーマンによる「Disobedience」に出会ったレイチェル・ワイズがプロデューサーとして企画段階から深く入り込んでいる。『ナチュラルウーマン』と同じくして、セバスティアン・レリオ監督は多様な恋愛を描くと共に、自立した女性を真摯に撮っているのが好印象に残った。

 

されど、厳格なユダヤ・コミュニティである。同性愛など許されずはずもなく、ロニートとエスティは耐え難い選択を最後までせざるを得ない。冒頭から大事なシーンでは聖書の一節が取り上げられる。物語の行く末を暗示させる内容であり、示唆に富んだ描かれ方もあり、コミュニティに所属していない人にとっても興味深い。

 

不服従を意味する原題の「Disobedience」が示す通り、コミュニティによる戒律や規律に順守する姿勢を見せながらも、自身の人生を自由に生きようとするロニートとエスティ。2人が選択した未来に切なくなってしまうが、敢えて選んだその道を尊重し、小さな社会が変化していくことを願って止まない。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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