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1997年の韓国通貨危機の裏側を赤裸々に描く『国家が破産する日』がいよいよ劇場公開!

2019年11月7日

(C)2018 ZIP CINEMA, CJ ENM CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED

 

1997年、多くの自殺者まで出した韓国の通貨危機の裏側を赤裸々に暴き出し、政府を痛烈に批判する『国家が破産する日』が、11月8日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『国家が破産する日』は、1997年に韓国で実際におこった通貨危機の裏側を描いた社会派ドラマ。2997年、韓国経済は急成長を遂げ、いつまでも好景気が続くと多くの国民が信じて疑わなかった。そんな中、韓国銀行の通貨政策チーム長ハン・シヒョンは通貨危機を予測していた。政府は非公開の対策チームを招集するが、国家破産まで残された時間はわずか7日間しか残されていなかった。独自に危機の兆候をキャッチし、これを好機と見た金融コンサルタントのユン・ジョンハクがある大勝負に出る。その一方で、経済情勢に明るくない町工場の経営者ガプスは、大手百貨店からの大量発注を手形決済という条件で受けてしまう。

 

本作では、チェ・グクヒが監督を務め、シヒョン役をキム・ヘス、ジョンハク役をユ・アイン、ガプス役をホ・ジュノ、IMF専務理事役を韓国映画初出演となるバンサン・カッセルがそれぞれ演じる。

 

(C)2018 ZIP CINEMA, CJ ENM CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED

 

映画『国家が破産する日』は、11月8日(金)より、大阪・心斎橋のシネマート心斎橋、11月9日(土)より、京都・烏丸の京都シネマ、11月23日(土)より、神戸・元町の元町映画館で公開。

娯楽作品として絶妙で、そして少し暗い気持ちを残す作品である。

 

本作を観た方の多くが同じような感想を抱くと思う。韓国の20〜30年間の歴史を振り返った作品群のクオリティはものすごい。『タクシー運転手 約束は海を越えて』『1987 ある闘いの真実』『工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男』どの作品も、民主化や国際問題といった重い歴史を題材に、観る者に感動を与えつつ深く考えさせられるものばかりだ。

 

本作はエンターテイメントとして、一級品の完成度をもつ作品だ。凛々しいヒロインやちょっと胡散臭いイケメンがいて、憎らしいだけではない信念を持った悪役もいる。国家間の交渉戦と、町工場で必死に生活する家族と、一攫千金を狙う投資家とを交互に描く構成は見事だ。貧困に苦しむ者達の奮闘や、マスコミによる情報操作など、人情話やスリリングな展開に満ちたストーリーは誰が観ても楽しめる内容になっている。

 

そして、そんな良作を観終わった満足感の後、ふと不安になる。これは、今の日本にも当てはまる事ばかりではないだろうか。。。?むしろ、こんな風に映画として描かれず、実情をよく理解出来ないまま、もっと取り返しのつかない事になっているのは日本のほうではないか?と思えてしまうのだ。

fromNZ2.0@エヌゼット

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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