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少年が不思議な少女と出会い、大人へと近付いていく様子を描く『まく子』がいよいよ劇場公開!

2019年3月14日

(C)2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)

 

小学5年生の男の子が、不思議な魅力をもつ美少女の転入生と出会い、“大人“へと近づいていく模様を描く『まく子』が、3月15日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『まく子』は、小さな温泉街に住む少年が転入生の不思議な少女との出会いを通して成長していく姿を描いた人間ドラマ。温泉街で暮らす小学5年生の慧は、子どもと大人の狭間で戸惑っていた。そんなある日、彼の学校に不思議な魅力の美少女コズエが転入してくる。コズエが抱える大きな秘密を知ることで、慧が今まで見てきた世界は優しく塗り替えられていく…

 

本作は、直木賞作家・西加奈子さんの同名小説を実写映画化。『真夏の方程式』の山崎光君が慧役で映画初主演を務め、物語のカギを握る謎の転入生コズエ役には本作が2度目の映画出演となる新星・新音さんを抜擢。慧の父・光一役を草彅剛さん、母・明美役を須藤理彩さんが演じる。監督は、長編第1作『くじらのまち』が国内外で高く評価された新鋭・鶴岡慧子さんが担う。

 

映画『まく子』は、3月15日(金)より、大阪・梅田のテアトル梅田、心斎橋のシネマート心斎橋、京都のT・ジョイ京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸をはじめ、全国の劇場で公開。

『まく子』というタイトル、ヒロインが”まく子”という名前かと思ったら”撒く子”なんですね。しかも誰かに向かって無作為に撒いているわけではない。自分に向けて撒きながら、結果的に自分以外に向けて影響を与えていく、ある種の聖人のような”撒く”行為が貫かれていた。

 

とはいえ、本作の主人公は、小学5年生の慧君。子どもから大人へと成長していく中で訪れた思春期に戸惑いが隠せない男の子。自分の体の変化を正直に受け入れられない、誰もが経験する出来事を真摯に描いている。もちろん、好きという感情や恋心に素直になれない行動も描かれており、好印象な作品として出来上がった。

 

鶴岡慧子監督作品はぴあフィルムフェスティバル入賞作品『くじらのまち』の頃から存じており、少し不思議なファンタジーテイストのある作品が印象的で、グッとくる人間ドラマとして描かれている作品は気に入っている。今作も例に及ばずファンタジー要素は大いにあり、ブレないスタイルには今後も楽しみにしたい。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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