完璧な悪夢…祖母の死をきっかけに一家を恐怖が襲う『ヘレディタリー/継承』がいよいよ全国の劇場で公開!
(C)2018 Hereditary Film Productions, LLC
家長である祖母の死をきっかけに、ごく平凡な家族に隠されたおぞましい秘密が明らかになっていくホラー『ヘレディタリー/継承』が、全国の劇場で11月30日(金)より公開。
映画『ヘレディタリー/継承』は、家長である祖母の死をきっかけに、さまざまな恐怖に見舞われる一家を描いたホラー。祖母エレンが亡くなったグラハム家。過去のある出来事により、母に対して愛憎交じりの感情を持ってた娘のアニーも、夫、2人の子どもたちとともに淡々と葬儀を執り行った。祖母が亡くなった喪失感を乗り越えようとするグラハム家に奇妙な出来事が頻発。最悪な事態に陥った一家は修復不能なまでに崩壊してしまうが、亡くなったエレンの遺品が収められた箱に「私を憎まないで」と書かれたメモが挟まれていた…
本作では、『シックス・センス』『リトル・ミス・サンシャイン』のトニ・コレットがアニー役を演じるほか、夫役をガブリエル・バーン、息子役をアレックス・ウルフ、娘役をミリー・シャピロが演じる。監督・脚本は本作で長編監督デビューを果たしたアリ・アスター。
映画『ヘレディタリー/継承』は、11月30日(金)より大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田をはじめ、全国の劇場でロードショー。
2018年最も嫌な気分になるトラウマ映画
とある映画評論家が本作について21世紀最高のホラー映画と言っていたが、少なくとも私にとっては今年一番のイヤ~な気分になる映画である。とある最悪な出来事が起こって以降は、ネタバレになってしまうので詳しくは書けないが、そこからは嫌な気分になる出来事が起こるインターバルが短くなり、何が起きてもおかしくないと思ってしまう。でも、こんな気分になるということは、ホラー映画としては最高の出来映えといっても間違いじゃない。
映画館でこそ味わうべき恐怖体験
なお、本作は、映画館でこそ鑑賞する価値がある作品である。自宅で観るなら、映画館並みの音響環境が備わっていないと無意味。ドキッとするような大きな音が頻繁にある作品ではない。むしろシアター内のどこかから僅かに聞こえてくるような音が、観る者の緊張感を限りなく上げていく。音も嫌な気分にさせる重要な要素である。よくぞここまで映像と音に妥協なく拘ったな、と感服してしまう。
でも、やっぱり、また観たくなる!
恐怖体験せざるを得ない本作であるが、不思議なことに再度観たくなってしまう構成となっている作品でもある。そんな作品をいきなり長編デビュー作で作り上げてしまったアリ・アスター監督は凄まじい。今後の作品も大いに期待!ちなみに小生は、トラウマ体験を引きずったような感覚になり、映画と似たような光景に出くわし、思わずゾッとしたことは隠さないでおく…(誰かに呪われないよな、((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル)
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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