不倫スキャンダルでキャリアを捨てた女優が自分の心と向き合っていく『夜の浜辺でひとり』いよいよ関西の劇場で公開!
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2つの海岸都市を舞台に、不倫スキャンダルでキャリアを捨てた女優が自分の心と向き合っていく物語『夜の浜辺でひとり』が関西の劇場で6月23日(土)より公開される。
本作は、『3人のアンヌ』などの名匠ホン・サンス監督のもと、『お嬢さん』のキム・ミニが現代社会に生きる新しいヒロイン像を見事に演じきり、第67回ベルリン国際映画祭で韓国人俳優初となる主演女優賞を獲得。共演に『自由が丘で』のソ・ヨンファ、『ラスト・プレゼント』のクォン・ヘヒョ、『殺人の告白』のチョン・ジェヨン。
映画『夜の浜辺でひとり』は、不倫スキャンダルによってキャリアを捨て異国へ逃げてきた韓国人女性の彷徨を描いたヒューマンドラマ。不倫スキャンダルにより、キャリアを捨ててハンブルクに逃げて来た女優ヨンヒは、会いに来ると言ったまま姿を見せない恋人を待ちながら、自身の気持ちもはっきり分からずに、後悔と欲望を引きずっていた。月日が流れ韓国へ戻ったヨンヒは、旧友たちとの再会をきっかけに女優復帰を考えはじめる。ひとりカンヌンの浜辺を訪れた彼女は、意外な方法で自身の心と向き合うことになり……
映画『夜の浜辺でひとり』は、6月23日(土)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田で公開。また、7月21日(土)から京都・烏丸の京都シネマ、8月11日(土)からシネ・リーブル神戸で公開。なお、キム・ミニさんとホン・サンス監督による『正しい日 間違えた日』、『クレアのカメラ』が今夏に続々と公開。
キム・ミニさんとホン・サンス監督による作品として前作『それから』では、キム・ミニさんが不倫に勘違いで巻き込まれる役を演じた。一転して、今作では不倫の渦中にいる役だ。両極端にそれぞれの役を真正面から演じるキム・ミニさんにはある種の脱帽感もある。今作は、異国を彷徨う役ではあるが、それが役柄の心情風景を顕著に表しており、引き込まれていく。だが、作中にはその彷徨いから引き戻される瞬間がいくつかあり、その描き方は不思議で、何が起こっているのか分からなくなってしまう。最終的に不倫が落ち着くところには向かうのだが、キム・ミニによる女優としての能力を本領発揮しており、本作の凄みを感じずにはいられない。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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