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日本の友達代行サービスを題材にしたブラックコメディ『PEACOCK/ピーコック』がいよいよ劇場公開!

2026年7月21日

©2024 NGF GEYRHALTERFILM CALA FILM ZDF/ARTE.

 

顧客の望む人物を提供する代理店でパフォーマーとして働く男の人生が狂っていく様を描く『PEACOCK/ピーコック』が7月24日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『PEACOCK/ピーコック』は、オーストリア出身のベルンハルト・ウェンガー監督が、日本の「友だち代行サービス」に着想を得て撮りあげたブラックコメディ。完璧な息子役、教養ある恋人役、デート中にヒーローになりたい人のためのチンピラ役など、どんなシチュエーションもこなせる人物を提供する代理店「マイ・コンパニオン」。そのトップパフォーマーであるマティアスは、求められる役割を完璧に演じ分け、さまざまな人格を生きる日々を過ごしていた。そんなある日、恋人ソフィアから「本当のあなたを感じない」と別れを告げられたことで、彼の完璧な仮面は静かにはがれ落ちていく。さらに、あるクライアントとの想定外の出来事をきっかけに、マティアスの歯車は少しずつ狂いはじめ、現実と虚構の境界もあいまいになっていく。

 

本作では、これまで短編作品で注目を集めてきたウェンガー監督が長編初メガホンをとり、2018年に日本で実施した取材をもとに、アイデンティティの喪失や表層的な人間関係といった現代的なテーマを皮肉たっぷりに描き出す。『西部戦線異状なし』『システム・クラッシャー』等で知られるドイツの俳優アルブレヒト・シュッフが主人公マティアスを繊細に演じ、『RUBIKON ルビコン』のユリア・フランツ・リヒターが恋人ソフィア役で共演した。

 

©2024 NGF GEYRHALTERFILM CALA FILM ZDF/ARTE.

 

映画『PEACOCK/ピーコック』は、7月24日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のテアトル梅田や京都・烏丸御池のアップリンク京都や神戸・岩屋の109シネマズHAT神戸で公開。

日本の「友だち代行サービス」を題材にした映画は、これまで幾つかの作品が劇場で公開されてきたが、いずれも、友達以上の関係には成り得ないことからの歯がゆさや、人間と人間が繋がることの大切さを描いた作品の傾向が強かった。だが、本作は、「友だち代行サービス」を題材にしながらも、あくまでブラックコメディに仕立て上げていることが興味深い。友だち代行サービスを利用したお客様は、たとえその場しのぎであったとしても幸せな気持ちになったり、背中を押してもらったような心地になり、その後の人生に良き影響を与えられたようにも思わせる。だが、どのような物事においても、良き面だけでなく、その裏側には弊害はつきものであろうか。もし誰かの人生を変えるような出来事があったとしたら、その裏側では、悪しき思いをしていることも忘れてはならない。そんなサービスの一面を本作は映し出していく。では、そのサービスを提供している側はどのような心持ちであろうか。悪しき面の矛先をむけられたら、我慢ならないだろう。そして、本作では、そんな自身を客観的に見せられるような事態にもなっていき、最終的に、彼はこの仕事を続けていくことができるのだろうか…と実に示唆に富んだ作品であることにも気づかされてしまう。なお、本作について、”ヨルゴス・ランティモスやリューベン・オストルンドを彷彿とさせる”といったコピーもつけられている。この2人の監督は、異質な環境下に放り込まれた普通の人或いは別視点で異質な人を描く傾向にある。本作の場合、ベルンハルト・ウェンガー監督は異質な環境に合わせていく人間を描いており、この2監督の作家性をハイブリッドに織り交ぜているようでもあった。これまでに短編作品を9作品も手掛けており、今後は、どのような作品を手掛けていくのか今から楽しみである。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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