ストップモーションアニメで破壊・狂気・喪失を描く三輪隆さんの短編映画『a whisper』『小さな祈り』がいよいよ劇場公開!
©2024 takashi miwa
『ウォレスとグルミット』『ひつじのショーン』等で知られる名匠ニック・パークの『ペンギンに気をつけろ!』に感動し、独学でストップ・モーションアニメーションを学んだ映像作家の三輪隆さんの短編映画『a whisper』『小さな祈り』が、6月19日(金)より全国の劇場で順次公開される。
映画『a whisper』は、俳優として活動しながら独学でストップモーションアニメーションを学び、暴力と悲しみに満ちた独創的な世界観の作品をつくり続ける映像作家の三輪隆さんが、6年の歳月をかけて独力で完成させた短編作品。三輪監督が2011年の東日本大震災で経験した恐怖をもとに、どこかの一室で何気ない日常を送っていたはずの男が夢とも現実ともつかない崩壊の記憶を体験する姿を、無限のイマジネーションで描き出す。イメージフォーラム・フェスティバル2017にてグランプリ、イタリアのモンツァ映画祭2025にて最優秀アニメーション賞を受賞するなど、国内外の映画祭で高く評価された。
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©2017 takashi miwa
映画『小さな祈り』は、俳優としての顔も持ち、独学でストップモーションアニメーションを学んだ映像作家の三輪隆が、2017年に発表した前作『a whisper』から7年の制作期間を経て完成させた短編作品。三輪監督が抱える世界そのものに対する絶望と希望を込めながら、何かが壊れ失われていく世界で祈り続ける者たちの姿を、独創性あふれる映像で描き出す。オランダのWSXAアムステルダム国際映画賞2025にて最優秀インスピレーション、アメリカのオースティン国際芸術祭2024にて短編映画部門の最優秀アニメーション賞など、世界各地の映画祭で多くの賞を受賞した。
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©2024 takashi miwa
映画『a whisper』『小さな祈り』は、6月19日(金)より全国の劇場で順次公開。
元々イラストレーターとして活動をしていた三輪隆監督。2011年の東日本大震災を経験し、その恐怖を映像化したいと思い、6年の歳月をかけ作られたのが『a whisper』だ。何気なく暮らす1人の男。窓から外を眺め、ベッドの上でうだうだと過ごしていると、外が光り、とてつもない爆風に見舞われる。一瞬、何も影響がないように見えたと思いきや、肌は割れ、爛れていき、皮膚を剥がれたかのような風貌になってしまう。その後展開される状況は夢なのか、現実なのか。
三輪監督の描く恐怖はグロテスクでありながら、切実な嘆きであり、未来を渇望しているようにも見えた。25分という時間に対して、6年という長い制作期間。じっくりと作られた丁寧な作品である。その苦労や努力が動画の一瞬一瞬から滲み出ている。難しい内容ではないが、決してサラッと見れるものでもない。人形を使った映像作品(人形劇やストップモーションアニメ等)特有の得体のしれない恐怖感の魅力に気付かされる。この恐怖と熱量を映画館という閉鎖的な場所で浴びた時、座席から立ち上がれなくなるだろう。
『小さな祈り』は、その後さらに7年をかけて完成させた作品。まず映像が明らかに綺麗で上手くなっている。『a whisper』はギョッとする映像体験だったが、『小さな祈り』はエンターテイメント性も上がっており、お話がグングン進んでいくように感じた。前作よりも更に動きがきめ細かくなっており、動きのパターンも増えているようだ。ジオラマを使った電車の移動シーンは観ていて楽しい。登場人物の作り込みもレベルアップしており、可愛いキャラも怖いキャラも様々なデザインが見られて嬉しい限り。平和を目指すことの尊さと、それでも途方もなく遠く感じる平和が見事に詰まっている。
fromブライトマン
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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