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夢破れた脚本家が“弔辞の代筆業”で生計立てながら、少しずつ成長していく『来し方 行く末』がいよいよ劇場公開!

2025年4月21日

©Beijing Benchmark Pictures Co.,Ltd

 

脚本家デビューの夢に破れた男性が、葬儀場での弔辞の代筆のアルバイトと、その依頼者たちとの交流を通じ、成長していく様を描く『来し方 行く末』が4月25日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『来し方 行く末』は、脚本家として成功するという夢にやぶれた男性が弔辞の代筆業を通じて成長する姿を描いた中国発のヒューマンドラマ。大学院まで進学したものの脚本家デビューがかなわなかったウェン・シャンは、不思議な同居人シャオインと暮らしながら、葬儀場での弔辞の代筆業で生計を立てている。丁寧な取材に基づいた弔辞は好評だが、本人は中年に差しかかる年齢で、このままで良いのか自問自答していた。同居していた父親との交流が少なかった男性や、ともに起業した友人の突然死に戸惑う会社員など、さまざまな境遇の依頼人との交流を通して、ウェンの中で止まっていた時間がゆっくりと進みはじめる。

 

本作では、『鵞鳥湖の夜』のフー・ゴーが主演を務め、『西湖畔に生きる』のウー・レイが同居人シャオイン役で共演。中国インディペンデント映画界の俊英リュウ・ジャインが監督・脚本を手がけ、人々の人生模様や死生観を織り込みながら描きだす。2023年の第25回上海国際映画祭にて最優秀監督賞と最優秀男優賞(フー・ゴー)を受賞した。

 

©Beijing Benchmark Pictures Co.,Ltd

 

映画『来し方 行く末』は、4月25日(金)より全国の劇場で公開。関西では、4月25日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田や心斎橋のkino cinéma心斎橋、京都・烏丸の京都シネマ、4月26日(土)より神戸・元町の元町映画館で公開。また、兵庫・宝塚のシネ・ピピアでも近日公開予定。

葬儀や告別式で故人に贈る弔辞の代筆業…そんな仕事があるのか。自身の祖父母が亡くなった時、父が弔辞を読んでいたが、それは、葬儀会社の方からフォーマットを渡され、そこに祖父母のことを当てはめて読んでいた、ということを伺った。たしかに、人によってはそれで構わないかもしれないが、そこに気持ちが込められているかどうか、は受けて次第。より一層に思いが込められた弔辞を読みたいが、うまく文章として纏めることが出来ないのなら、代筆業者に依頼するのは自然な流れ、とも云えようか。そんな弔辞を誰しもが書けるわけでもない。そこで白羽の矢がたったのが、本作の主人公と云えようか。本作の主人公は、元々は脚本家志望だった男性。大学院まで進学したにも関わらず、脚本家になれなかったのは、運命だろうか。彼の才能が見出され、代筆業を始めるに至ったわけだ。とはいえ、依頼者に寄り添った弔辞を代筆するのは至難の業。家族らの様々にうごめいている思いを受けとめ、どのような弔辞に至るか、本当に大変であることが伝わってくる。どうにか書き上げて渡したとしても、反応は様々。気持ちが整理できていないかもしれない状態の際に、代筆された弔辞を受け取るわけで、如何ともしがたい思いがあるはずだ。そういった中で最終的に喜んでもらえるなら有難いものである。境遇もそれぞれ違った依頼主の方々との仕事を終えた後に、彼の思いや行く末は何処に至るのか、是非とも見届けてほしい。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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