親友だったがある事件を機に別の人生を歩み、やがて敵対関係になった2人の姿を描く『オアシス』がいよいよ劇場公開!
©2024『オアシス』製作委員会
ある事件で別々の道を歩んでいた幼なじみのふたりが、敵対する組織の人間として再会したことをきっかけに、かつての青春と居場所を取り戻そうとする様を描く『オアシス』が11月15日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『オアシス』は、アウトローに生きる若者たちの青春と居場所を描いたバイオレンス映画。幼なじみで青春時代をともに過ごした富井ヒロトと金森は、ある事件をきっかけに別々の人生を歩むことに。数年後、暴力団である菅原組の構成員となった富井は組長に認められて組織で頭角を現し、いつしかそこが彼の居場所となっていた。一方、金森は荒くれ者たちが集まる犯罪組織でケンカや裏家業に明け暮れており、菅原組もうかつに手を出せないほどの異名をとどろかせていた。かつて親友だった富井と金森は、一触即発の敵対関係となってしまう。
本作では、清水尋也さんと高杉真宙さんがダブル主演を務め、山戸結希監督、松居大悟監督、三宅唱監督ら数多くの監督達の映画やドラマ作品に助監督として参加してきた岩屋拓郎監督が、映画企画コンペで新人賞を獲得した自身の企画をもとに長編初メガホンをとった。
©2024『オアシス』製作委員会
映画『オアシス』は、11月15日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のテアトル梅田や難波のなんばパークスシネマ、京都・九条のT・ジョイ京都や烏丸御池のアップリンク京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際等で公開。
数多の現場で経験を積んだ者が初監督作品として世に放つアウトロー映画として、新たな名作が世に届けられる。『渇き。』『逆光の頃』『東京リベンジャーズ 2 血のハロウィン編 -運命-/-決戦-』で共演してきた清水尋也さんと高杉真宙さんがW主演となりながらも、バディムービーには決してならず、幼馴染であるにも関わらず、袂を分け或る種のライバル関係に陥ってしまうのがアウトロー映画ならでは運命か。だが、2人を結び付けるものは幼馴染による縁であることには違いない。バディではないけれども、切っても切れない腐れ縁の描き方が秀逸でもある。とはいえ、物語では、この均衡が崩れてしまうのは避けられない運命だ。走り出したら止まらないバイオレンスな描写の数々には、一瞬も気が抜けない。一寸先は闇であることを悉く描き切っている。その狭間にある師弟関係には惚れ惚れするものがあった。幼馴染同士の腐れ縁があった故に巻き起こる出来事の未来には、彼等にとっての”オアシス”があるのか。観ている者もひりひりするような感覚を本作から存分に味わってほしい限りである。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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