地球から遠く離れた辺境の惑星エデン17に降り立った女性の人生を描く愛と冒険の物語『火の鳥 エデンの花』がいよいよ劇場公開!
©Beyond C.
手塚治虫さんの『火の鳥』望郷編を基に二つの異なる結末のアニメーションを製作し劇場公開となった『火の鳥 エデンの花』が11月3日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『火の鳥 エデンの花』…
訳あって地球から逃亡し、辺境惑星エデン17に降り立ったロミと恋人ジョージ。しかし未開の惑星での生活は厳しく、ジョージは事故で命を落としてしまう。ロミは1人息子のために自分の命を引き延ばそうとコールドスリープに入るが、機械の故障で1300年間も眠り続けてしまう。ようやく目覚めたロミは、新人類が築いた巨大な町であるエデン17の女王となる。ある日、ロミの望郷の思いを知った心優しい少年コムは、ロミとともに地球を目指すべく広大な宇宙へと旅に出る。
本作は、手塚治虫さんの名作漫画「火の鳥」全12編のうち、地球と宇宙の未来を描いた「望郷編」をアニメ映画化。宮沢りえさんが主人公ロミ役、窪塚洋介さんが恋人ジョージ役、吉田帆乃華さんが少年コム役、イッセー尾形さんがよろず屋ズダーバン役で声の出演。『海獣の子供』等のSTUDIO4℃がアニメーション制作を手がけ、『ムタフカズ』の西見祥示郎さんが監督を務めた。
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映画『火の鳥 エデンの花』は、11月3日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の T・ジョイ梅田や難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OS等で公開。
手塚治虫さんのライフワークと位置付けられているシリーズである『火の鳥』。全11巻にて編成される単行本は、一巻ごとの読み切りとなっており、巻数はふられておらず、どの作品からも読むことが出来る。小生が小学生だった頃、地元の図書館で借りて読んでいたことが今でも記憶に残っている。たしか、「未来編」が一番のお気に入りだったかな。『火の鳥』は、これまで何度もラジオドラマ化や映画化、ゲーム化やアニメ化もされている。それだけ魅力的な作品群ではあるのだが、本作の原作となる「望郷編」は初の映像化だ。そもそも手塚さんが何度も描き直している作品であり、雑誌掲載版や各出版社から出される単行本毎に大きく内容も変更されている作品でもある。映像化にするなら、どの単行本をベースにするか制作側の腕の見せ所だ。また、劇場公開作品として幅広く鑑賞してもらうならば、今となっては表現しづらいシーンもあった。更には、今回は、既にDisney+から配信された、同じく「望郷編」が原作となる『火の鳥 エデンの宙』とも違ったエンディングにしているようなので、さぞ苦労しただろう。それでも本作では、人間の欲望について多様な視点から実直に描いている。たしかに、これぞ『火の鳥』と云える作品だ。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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