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タリバンによる韓国人23名の拉致事件に基づいた物語『極限境界線 救出までの18日間』がいよいよ劇場公開!

2023年10月17日

©2023 PLUS M ENTERTAINMENT, WATERMELON PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

 

実話に着想を得てイスラム過激派に拉致された韓国人を救出するために、政府から派遣された外交官が工作員と手を組み釈放の交渉を図る姿を描く『極限境界線 救出までの18日間』が10月20日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『極限境界線 救出までの18日間』は、タリバンの人質となった韓国人を救出するためアフガニスタンへ飛んだ外交官と現地の工作員が繰り広げる決死の交渉作戦の行方を、実在の事件をもとに描いたサスペンスドラマ。2007年。アフガニスタンの砂漠で韓国人23名がタリバンに拉致される事件が起きた。タリバンは24時間以内に韓国軍の撤退と収監中の仲間23名の釈放を要求。韓国政府が交渉役として現地に派遣したエリート外交官チョン・ジェホは、アフガニスタン外務省に釈放を要請するが拒絶されてしまう。情報員も動き出し、工作員パク・デシクがアフガニスタンのフィクサーと交渉するも決裂。チョンとパクは人質を救うため、不本意ながらも手を組むことになるが…

 

本作では、ファン・ジョンミンとヒョンビンが初共演。外交官チョンをファン・ジョンミン、工作員パクをヒョンビンが演じる。監督は『提報者 ES細胞捏造事件』のイム・スルレが務めた。

 

©2023 PLUS M ENTERTAINMENT, WATERMELON PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

 

映画『極限境界線 救出までの18日間』は、10月23日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。

ファン・ジョンミンとヒョンビン、日本の韓国映画ファンの間でもトップクラスの人気の、「この人が出ている映画にはハズレ無し!」と言い切れる俳優たちのダブル主演というキャスティングで、二人の魅力が詰まった力作だ。

 

実話の事件をベースにした作品は、韓国映画ではもう安定のジャンルである。社会派ドラマかつアクションエンターテイメントの傑作が多く、この分野の作品を観るたびに同じことばかり言ってしまうが、歴史的な題材を一本の娯楽作品として完成させて、その中にメッセージまで込められる韓国映画の製作スタイルは本当にレベルが高い。

 

ファン・ジョンミンがテロリストと対峙するシーンでは、一触即発で今すぐ殺されてもおかしくない場面で、人質たちを救うために命がけの駆け引きを戦い抜いてみせる。ギャンブルで戦う作品のクライマックスのような「この局面でそんなカードを切るのか!?」という胆力にシビれるしかない。やはりジョンミン兄貴は最高だ。

 

一方、ヒョンビンの華麗なガンアクションやカーチェイスはスパイヒーロー作品のようなスピード感でファンの期待に応えてくれる。今作では彼の傍らで「カッコいい!」とうっとりするようなヒロイン役はいないので、歓声は我々観客の仕事である。「俺がうらやましいと思うのは…」という二人の会話の場面では、ヒョンビンが出演している他のヒット作品での役柄、特に北朝鮮出身の実直で覚悟を決めた軍人キャラの姿とオーバーラップしてしまうので、ファンとしては彼のイメージとおりの役柄がまた見られるのも嬉しいところだ。

 

そして、これも韓国映画の良いところで、人気キャスト主演のエンターテイメント作品だからといって、無難なハッピーエンドになるとは限らない。ファン・ジョンミンとヒョンビンなら絶対に死なないだろう…!と信じてはいるものの、あまりに緊迫した絶体絶命の状況に、最後まで気を緩めることができない。しかも本作は実話が元になっている。邦題で「救出までの」とは表記されているが、全員無傷で助かるとは言っていない。タリバンの本拠地からの生還はさすがに難しいのでは…と心配でハラハラしながら観ていたので、エピローグのシーンでは汗を握ったままの拳を高く振り上げてしまった。

 

このコロナ禍でも、ひるむことなく大規模なヒット作品の製作をかかさない韓国映画において、本作も撮影にはかなりの苦労があったとのことだが、その努力を結実させている快作なので、広くの人にお勧めしたい。

fromNZ2.0@エヌゼット

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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