田舎に住む少年が中国の伝統芸能である獅子舞に出会い成長していく『雄獅少年/ライオン少年』がいよいよ劇場公開!
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伝統芸能として中国文化に強く根づいている獅子舞に魅せられ競技大会への出場を目指して、少年が逆境を乗り越えていく姿を、CGでアクロバティックに描く『雄獅少年/ライオン少年』が5月26日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『雄獅少年/ライオン少年』は、中国の伝統芸能である獅子舞の演者を夢見る少年たちの姿を描いた長編アニメーション。2世紀ごろ魏晋南北朝時代の中国大陸が発祥とされる獅子舞。現代中国の獅子舞は、前足を担当する1人と、背中と後ろ足を担当するもう1人が獅子となり、そこに楽団も加わって、旧正月や店舗の開店祝いの場などで「招福駆邪」として演じられる。広東の田舎で暮らす少年チュンは家が貧しく、両親は長年にわたり都会の広州に出稼ぎしていた。ある時、自分と同じ名をもつ獅子舞の演者の女の子と知り合ったことをきっかけに、チュンは獅子舞の世界にあこがれを抱くようになる。かわいい女の子を目当てにチュンに誘われ参加したマオ、そしてマオの知り合いのゴウとともに獅子舞チームを結成したチュンは、若いころは町一番の獅子舞の踊り手だったという干物屋の店主チャンに師事し、獅子舞の演者として成長していく。なお、日本では2022年に『雄獅少年 少年とそらに舞う獅子』の邦題で字幕版が公開されて好評を博したことから、2023年5月、新たに日本語吹き替え版が制作され全国公開される。
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映画『雄獅少年/ライオン少年』は、5月26日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のT・ジョイ梅田や心斎橋のシネマート心斎橋や難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、神戸のOSシネマズ神戸ハーバーランド等で公開。
関西では昨年7月に1週間限定で劇場公開された『雄獅少年 少年とそらに舞う獅子』。『羅小黒戦記』以降、日本での中国のアニメ映画が注目され、数々の作品が劇場公開されてきたが、本作は、CGを活用し獅子舞によるアクションを徹底的に表現し、日本のアニメファンを驚かしていくだろう。そう、日本のお祭りで見かける獅子舞は、中国では、これほどにも卓越した技術を以て表現できるのか、と目を奪われた。これが現実の世界なら、誰もが挑戦したくなる技の限りを見せつけられてしまう。だが、勿論のこと簡単に表現できるものではない。故に、社会から落ちこぼれとして扱われ貧しい生活の日々を送ってきた主人公らは獅子舞に活路を見出していく。そこで、ひょんなことから嘗ては町一番の獅子舞の踊り手と云われた干物屋の店主に師事し、自らを成長させていくと共に、周囲の人々が変化していくことにも好感が持てる。単なる成長譚にせず、現代中国における社会問題を取り入れながらも、大胆なアニメーション表現を以て観る者を引き寄せていく本作、今回は新たに日本語吹き替え版が制作され、更に一見の価値ある作品として世に放たれる。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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