ディケイド設立25周年記念作品『AMY SAID エイミー・セッド』シネ・リーブル梅田で公開!三浦誠己さん大橋トリオさん迎え舞台挨拶開催!
10月21日(土)より、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田で、俳優マネージメント会社ディケイド設立25周年記念作品『AMY SAID エイミー・セッド』が公開。公開初日には、公開を記念して主演の三浦誠己さんと大橋トリオさんを迎えて舞台挨拶とサイン会が開催された。
映画『AMY SAID エイミー・セッド』は、大学時代に映画研究会に所属していた男女が再会した一夜を描く大人の青春群像劇。20年前に人生に終止符をうったエミをしのんで、学生時代に映画研究会の同級生だった8人の男女が思い出の場所に集まった。かつては映画に情熱を注ぐ若者だった彼らも40代となり、あの頃の純粋な気持ちを忘れかけ、それぞれが人生に追われ疲れた日々を送っていた。感情をあらわす生き方を何年もしてこなかった彼らが、旧友たちとの再会で久しぶりに熱い思いをぶつけ合いながら一夜を明かす…
上映後、満員状態の中、三浦誠己さんと大橋トリオさんが登壇。和歌山県出身で俳優以前の芸人時代を大阪で過ごした三浦さんは、大阪で上映出来た嬉しさを表現しながら、本作について「センチメンタルでファンタジックな映画になっていると思います。皆さんの心に響いてくれたら嬉しい」と思いを伝えた。大橋さんからは「僕はミュージシャンなので、小芝居は照れくさく……演技を経験させて頂き楽しかったです」と恥ずかしながらも感謝を述べ、舞台挨拶は始まった。
ディケイド25周年作品である本作について、三浦さんは「プロデューサーであり事務所社長の佐伯真吾さんから『お祭りをしよう』と呼びかけられた。ディケイドの俳優が出演し、村本さんが監督し大橋トリオさんが音楽を担当する大まかな脚本を頂いた。社長が1人1人と話し、皆が身の引き締まる思いをしながら、頑張りました」と制作のきっかけを振り返る。大橋さんは「以前、ショートムービーを作ったときに『(素人ですから)二度と演技等はしませんからね』と言っていた。クライマックスに流れる音楽の依頼を受け、ディケイドの役者さんは僕のイメージでは硬派な役者なので、ふざけずにちゃんと作らないといけない」とプレッシャーの中で悩んでいた。すると、気づいた時には「自分も出演することに。台本を見た時は冗談だと思ったし、やらないと聞いていた。唄うシーンだけならいいかと思っていたので、小芝居は消してもらう」つもりだった。結局、演技指導も受けず、本人役で出演したが「もっと癖の強い役の方がやりがいもあっておもしろい。ミュージシャン役ではなく悪党で」と漏らす。
今作の三浦さんは他の出演作より感情を抑えめの役だったが、三浦さん自身は「何度か抑えた役もやっていたり、暴力的な役もやっていたりする。佐伯さんは、大人しめな役をやっている僕も知っていてくれていたので、フォーカスを当ててくれた」と理解している。芸人の経験を経た上で俳優になっているので「芸人特有の雰囲気を消さなきゃいけない役もやっていた。様々な役をやっていくなかで、大人しめな役にフォーカスを当ててくれたので、どうやって作品の中で強弱をつけていくかが重要」だと考えている。本作の主演を任されていく中で「密室の会話劇だったので、細かい陰陽の出し方に気をつけたが自分では難しかった。うまくできなかったと思う時もある」と告白。
撮影に挑むにあたり、三浦さんは「本読みやリハーサルは入念に行った。一作を通して皆が完全に覚えて演技できる状態になるまで練習した」と明かす。撮影は連日、深夜から明け方にかけて行われた為、大橋さんは「駄菓子のラムネを食べて演技に挑んだ。眠気覚ましにブドウ糖が良いと聞き、10粒ぐらい食べるとコーヒー等より即効性がある」と披露。本作の映画音楽を手掛けている大橋さんは「今回は書き下ろしだったが、様々なことを同時進行で手掛けているので、当時のことは忘れてしまった……」と打ち明ける。
舞台挨拶の終盤には、シネ・リーブル梅田限定カラーの映画オリジナルのTシャツを賭けたじゃんけん大会が行われ大いに盛り上がった。最後に、大橋さんから「僕は、映画はどちらかといえば観る側の人間。時間がなく映画館に足を運べていないが、特に自分が携わった作品については劇場で観てほしい」と思いを伝えると共に感謝。三浦さんからは「ディケイド25周年を記念してつくった映画です。スタッフもキャストも皆映画が好きで、銀幕に命を懸けている人間が集まって魂込めて作りました」と想いを伝え「クラウドファンディング等で協力頂いた方もおり、皆さんの力でどうにか日本の映画界は成り立たせて頂いている部分がたくさんある。これからも映画の視聴環境は変わっていきますが、映画館を愛してくれたら嬉しい」と願いを込め、舞台挨拶を終えた。その後、三浦さんと大橋さんは長蛇の列となった多くの来場者の感想を丁寧に聞き入りながらサインに応じていた。
映画『AMY SAID エイミー・セッド』は、10月21日(土)から大阪・梅田のシネ・リーブル梅田で公開中。11月11日(土)からは神戸・元町の元町映画館と京都・東寺の京都みなみ会館でも公開予定。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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