結婚式前夜に開かれたサプライズパーティの帰り道で酒に酔ってマンホールに落ちた男を描く『#マンホール』がいよいよ劇場公開!
(C)2023 Gaga Corporation/J Storm Inc.
結婚式前夜の幸せの絶頂から、不運にもマンホールの底に落ちたエリートサラリーマンのピンチを描く『#マンホール』が2月10日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『#マンホール』は、マンホールに落ちてしまった男の苦闘を描いたシチュエーションスリラー。勤務先の不動産会社で営業成績ナンバーワンの川村俊介は、社長令嬢との結婚も決まって将来を約束されていた。しかし結婚式の前夜、渋谷で開かれたパーティで酩酊し、帰り道にマンホールの穴に落ちてしまう。深夜、川村は穴の底で目を覚ますが、思うように身動きが取れず、スマホのGPSは誤作動を起こし、警察に助けを求めてもまともに取り合ってもらえない。なんとか連絡が取れた元カノに助けを求めることができたが、自分のいる場所がどこかわからない川村は、「マンホール女」のアカウントをSNS上で立ち上げ、ネット民たちに場所の特定と救出を求めるが…
Hey! Say! JUMPの中島裕翔さんが6年ぶりに映画主演を務め、『ライアーゲーム」『マスカレード・ホテル』シリーズの岡田道尚さんによるオリジナル脚本で、『私の男』『海炭市叙景』の熊切和嘉監督がメガホンをとった。中島さんが主人公の川村役を演じるほか、川村の元カノ役を奈緒さん、川村の同期社員役を永山絢斗さんがそれぞれ演じる。
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映画『#マンホール』は、2月10日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や九条のT・ジョイ京都、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OSや、神戸のOSシネマズハーバーランド神戸等で公開。
サメがいる海や誰もいないスキー場のリフト、埋葬された棺桶の中、超高層の鉄塔など絶望的な状況で展開されるワンシチュエーションなスリラー映画は数多くあるが、メジャーな邦画作品ではあまり聞いたことがない。それだけに『#マンホール』が制作された意義はとても大きい。制約の多いワンシチュエーションだからこそ脚本にアイディアが求められるし、演出面でもしっかりとしたビジョンを持つ必要がある。原作のある映画が多い昨今、オリジナル脚本としっかりとした演出で勝負しようとする今作のチャレンジ精神は高く評価できるだろう。
主人公の川村俊介は誰もがうらやむようなハイスペックな人間だ。仕事面ではトップの営業成績を誇り、上司や部下からの信頼も厚い。プライベートでも女性にモテモテで、社長令嬢との結婚も控えている。まさに順風満帆な人生を歩んでいると言っていいだろう。しかし、彼の人生は結婚式前夜に奈落の底へと落とされることになる。目が覚めると、なぜかマンホールの底に落ちていたのだ。脱出しようにも梯子は壊れていて登れず、大声で叫んでも人通りもなく気付いてもらえない。しかも、足を怪我してしまい、思うように動けない状態だ。スマホで助けを呼ぼうにも、さっきまで一緒にいたはずの同僚たちには誰も繋がらず、警察も真面目に取り合ってくれない。唯一連絡が取れた元カノの工藤舞の助けを借りようとするも、GPSが壊れていて現在地も不明である。絶体絶命な状況に陥った俊介は、SNSで場所を特定してもらうという手段を思いつく。果たして、彼は絶望からはい上がることができるのだろうか。
降り注ぐ雨やガス漏れ、突如発生した泡など、さまざまな危機が訪れる展開はとてもスリリングで、SNSによってこれまでの人生や人間関係と向き合わざるを得なくなる俊介の焦りや本音もドラマとして面白く機能している。また、穴を見上げるとこれまでに出会った人々が顔をのぞかせているという心理描写も効果的だ。そして、ラストに待ち受ける衝撃には思わずびっくりしてしまった。誰かにネタバレされる前に、是非とも見ていただきたい。
fromマリオン
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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