シュールな笑いと予想外の感動を招く映画『スイス・アーミー・マン』京阪神で公開!
(C)2016 Ironworks Productions, LLC.
無人島に漂着した青年がその島に流れ着いた死体とともに脱出を試みるコメディ『スイス・アーミー・マン』が9月22日(金)より公開される。
本作は、ダニエル・シャイナートとダニエル・クワンからなるコンビ、ダニエルズによる長編デビュー作であり、サンダンス映画祭2016のUSドラマ部門で監督賞に輝いた。なお、”スイス・アーミー・マン”は、あらゆる機能を備えた死体がスイスアーミーナイフを思わせることに由来している。
映画『スイス・アーミー・マン』は、青年が死体を使って無人島からの脱出を試みる様を描いた異色のサバイバル劇。遭難して無人島に漂着した青年ハンクは、絶望して命を断とうとしたとき、波打ち際に男の死体が打ち上げられているのを発見する。死体からはガスが出ており、浮力があることに気付いたハンクは意を決し、死体にまたがり無人島脱出を試みるが……
映画『スイス・アーミー・マン』は、9月22日(金)から、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田、難波のTOHOシネマズなんば、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸、京都・二条のTOHOシネマズ二条などで公開。
鑑賞後は甲乙付け難い印象を受けてしまった。よくこんな奇想天外な脚本の内容が思いついたなと感じた。監督の二人はMV出身であることから、現実には到底起こりえないことを映像化するには長けていると思われる。十徳ナイフのような人間がもしいたら、どんな映像が撮れるだろうと発展していったのだろうか。
真面目にストーリーについて考えてみれば、世の中に絶望してしまった青年がもう死ぬしかないと思った時にこの謎の死体を発見し利用することで希望を見出せたのなら、救いのある話である。もう生きたくないと思った時に突然現れた死体は、青年にとっては救世主だ。といえば、綺麗に例え過ぎかもしれないが、ラストの締め方を考えると、この死体は世の中のどこかにいる自暴自棄な人間の前にふいに現れるのかもしれない。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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