元人気カメラマンが不器用な仲間達とシェアハウスで暮らしていく姿を描く『今はちょっと、ついてないだけ』がいよいよ劇場公開!
(C)2022映画『今はちょっと、ついてないだけ』製作委員会
夢に破れたカメラマンが再起する姿と彼を取り囲む人間模様を描く『今はちょっと、ついてないだけ』が4月8日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『今はちょっと、ついてないだけ』…
かつては秘境を旅するテレビ番組などでネイチャリング・フォトグラファーとして脚光を浴びた立花浩樹だったが、バブル崩壊ですべてを失い、事務所の社長に背負わされた借金を返すためだけに15年間生きてきた。すべてをあきらめて必死に働き、借金を完済した立花は40代になっていた。ある日、母親の友人から写真を撮ってほしいと頼まれた立花は、撮影を通して、忘れていたカメラを構える喜びを思い出す。もう一度やり直そうと、上京した立花はシェアハウスでの生活をスタートさせる。そこに暮らしていたのは、立花と同じように人生に敗れた者たちだった。
本作は、『犬がいた季節』『四十九日のレシピ』の伊吹有喜さんの小説を、NHK連続テレビ小説「マッサン」の玉山鉄二さん主演、『パーフェクトワールド 君といる奇跡』の柴山健次監督のメガホンで映画化。玉山さんが立花役を演じるほか、音尾琢真さん、深川麻衣さん、団長安田さん、高橋和也さんらが脇を固める。
(C)2022映画『今はちょっと、ついてないだけ』製作委員会
映画『今はちょっと、ついてないだけ』は、4月8日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや八尾のMOVIX八尾、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際で公開。
大人の社会に出た時は尖っていたとしても、次第に丸くなっていき、実は普通の人間だと思い知らされたこと、きっと誰にだってあるはずだ。自分は悪くないはずなのに。トラブルに巻き込まれ責任を押し付けられ、憤りしか感じない日々を送ったこと、思い当たることはないだろうか。本作は、思ったようには人生が進んでいかない不器用な大人達が、自己を見つめ新たな一歩を踏み出していく物語だ。不器用な大人達がシェアハウスに集まった時、互いの傷をなめ合うのではなく、相手の個性や特技を見出し、自分の足りない部分に当てはめることで、新たな世界が広がっていく。なんて素敵なことだろうか。上手くいったことの積み重ねによって希望を掴むことが出来る。
しかし、本作は決して希望だけを映さない。否が応でも過去と対峙せざるを得ない出来事に遭遇してしまう。これでもか、と過去や現在を否定されてしまったとしても生きていかないといけない。過去を見つめ直すほどに孤独な世界に追い込まれてしまう。そんな時にこそ大切な仲間がいることに気づけたら、未来に向かっていけるかもしれない。そんな時こそ、ちょっと、ついていることがあれば、前向きになっていける。今作は、ゆっくりと、少しずつ歩んでいけばいいことを伝えてくれる素敵な物語だ。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!