女子高生に殺されたいがために高校教師になった男の9年間に及ぶ“自分殺害計画”を描く『女子高生に殺されたい』が第17回大阪アジアン映画祭の特別招待作品として世界初上映!
(C)2022 日活
女子高生に殺されたいがために高校教師になった主人公の日常と緻密な“自分”殺害計画を映しだす『女子高生に殺されたい』が第17回大阪アジアン映画祭の特別招待作品として日本初上映された。
映画『女子高生に殺されたい』…
「女子高生に殺されたい」という欲望を抱える高校教師が企てた「自分殺害計画」の行方を描き出す。女子高生に殺されたいという理由で高校教師になった東山春人は、人気教師として日常生活を送りながらも、「完全犯罪であること」「全力で殺されること」が条件の理想的な殺され方を実現するため、9年間にわたって完璧な計画を練り上げてきた。平和な学園内で、着実に計画を進めていく東山だったが…
本作は、『ライチ☆光クラブ』『帝一の國』などの鬼才と呼ばれる古屋兎丸さんによるコミックを、『アルプススタンドのはしの方』の城定秀夫監督が田中圭さん主演で実写映画化。城定監督自ら脚本を手がけて原作を大胆にアレンジした。生徒役を『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』の南沙良さん、『サマーフィルムにのって』の河合優実さんら若手俳優たちが演じ、春人の過去を知る元恋人役で大島優子さんが共演している。
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映画『女子高生に殺されたい』は、4月1日に全国の劇場で公開。
『哀愁しんでれら』等で狂気じみた役も演じている田中圭さん。今回は、とある女子高生に殺されたい為に9年間も緻密な計画をしてきた狂気の男、東山春人を演じている。彼の周りにいる女子高生役の若手女優陣も各々が独自の魅力を放っている。特に注目すべきは、南沙良さん。これまでは、どちらかと云えば、大人しい女の子や健気に頑張っている女の子を多く演じてきた。様々な役を演じながら成長してきたわけだが、今回は驚くべきキャラクター、佐々木真帆を見事に演じきっていた。こんな役を演じられるなら、最早どんなキャラクターでも演じられるんじゃないだろうか。また、彼女の友人である小杉あおいを演じた河合優実さんも、独特の重みがある個性的なキャラクターを演じている。また、二人を見守る川原雪生を演じた細田佳央太さんも役の幅を広げており、実力ある監督に評価されていることを気づかされた。監督した作品はほぼ脚本を手掛け、場合によっては編集も行っている城定秀夫監督は、今作においても実に見事にツイストさせていくストーリーを構築しており、ターゲットとなる”女子高生”をミスリードしてしまった。まさか、そんな展開になっていくとは…「完全犯罪であること」「全力で殺されること」という理想の条件の下、どのような計画が実行されていくのか、存分に体感してほしい。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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