合法的に高齢者の資産を搾り取る悪徳後見人が狡猾に人を欺いていく姿を描く『パーフェクト・ケア』がいよいよ劇場公開!
(C)2020, BBP I Care A Lot, LLC. All rights reserved.
医師や介護施設と結託し、資産家の高齢者から金品を搾り取ってきた悪徳“法廷後見人”の女性が、思わぬトラブルに巻き込まれる様を描く『パーフェクト・ケア』が12月3日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『パーフェクト・ケア』は、合法的に高齢者の資産を搾り取る悪徳後見人が大胆不敵かつ狡猾に人を欺いていく姿を描くクライムサスペンスコメディ。法定後見人のマーラの仕事は、判断力の衰えた高齢者を守り、ケアすること。多くの顧客を抱え、裁判所からの信頼も厚いマーラだが、実は裏で医師や介護施設と結託して高齢者たちから資産を搾り取るという、悪徳後見人だった。パートナーのフランとともに順調にビジネスを進めるマーラだったが、新たに資産家の老女ジェニファーに狙いを定めたことから、歯車が狂い始める。身寄りのない孤独な老人だと思われたジェニファーの背後には、なぜかロシアンマフィアの存在があり、マーラは窮地に立たされるが…
本作は、『ゴーン・ガール』のロザムンド・パイクが主演し、第78回ゴールデングローブ賞で主演女優賞(コメディ/ミュージカル部門)を受賞。監督は『アリス・クリードの失踪』のJ・ブレイクソン。共演に『ゲーム・オブ・スローンズ』のピーター・ディンクレイジ、『ベイビー・ドライバー』のエイザ・ゴンザレス。
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映画『パーフェクト・ケア』は、12月3日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮の神戸国際松竹等で公開。
主人公マーラ・グレイソンによる“完璧なケア”で裁判所からの信頼も厚い法定後見人のお仕事。裁判長にとっては、何の疑いもなく、大変な仕事を是非お願いしたい…というスタンス。だが、彼女の正体は、合法的に高齢者の資産を搾取していく悪徳後見人だった。高齢者に考える余地を与えず、あっという間に自宅を追われ介護施設の一室に収められていく。映画の演出とはいえ、こんなに鮮やかにプロセスが遂行されるのか、と驚いてしまう。こんな後見人が現実的に存在するのではないか、とすら感じてしまった。『ルパン三世』を観ているかのようだ。
だが、本作でメインのターゲットになった高齢者がマズかった。身寄りのない孤独な資産家であると思われた老女の後ろには怪しげなロシアンマフィアの影がちらづいていた。しかし、どんなに脅され恨まれたとしても、倒される気がしないマーラ。『ゴーン・ガール』で疾走した妻を見事な怪演を以て見せつけたロザムンド・パイクだからこそ説得力がある佇まいに圧倒されてしまう。法定後見人がロシアンマフィアに対峙するなら、こうなってほしいなぁ、という展開を見事に見せられ、お見事!と拍手を送りたくなった。されど、マーラに対してあなたは何を思う?と問いたい一作でもある。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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