脚が不自由な少女と心優しい青年の恋を描く、田辺聖子さんの短編小説を韓国でリメイクした『ジョゼと虎と魚たち』がいよいよ劇場公開！

2021年10月26日

大学生の青年が、ひょんなことから出会った車いすの少女に惹かれていく姿を描く『ジョゼと虎と魚たち』が１０月２９日（金）より全国の劇場で公開される。

映画『ジョゼと虎と魚たち』は、四季が織りなす美しい映像を背景に、足の不自由な女性と心優しい大学生の純愛を描き出す。大学卒業を控える青年ヨンソクは、道端に倒れている車椅子の女性に遭遇し、家まで送り届ける。足が不自由な彼女はジョゼと名乗り、祖母と２人きりで暮らしていた。本が大好きで独特の感性を持つジョゼに興味を抱いたヨンソクは、それ以来、度々彼女の家を訪れるようになるが…

本作は、日本でも２００３年に実写映画化、２０２０年にアニメ映画化された田辺聖子さんの短編小説「ジョゼと虎と魚たち」を韓国で映画化。キム・ジョングァン監督が日本実写版のエッセンスを巧みに取り入れている。『虐待の証明』『密偵』のハン・ジミンがジョゼ、ドラマ『スタートアップ夢の扉』のナム・ジュヒョクがヨンソクを演じた。

映画『ジョゼと虎と魚たち』は、１０月２９日（金）より全国の劇場で公開。関西では、１０月２９日（金）より、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田と京都・烏丸御池のアップリンク京都で公開。また、１１月５日（金）より心斎橋のシネマート心斎橋、１１月１９日（金）より神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。

日本では、実写版とアニメ版が公開された田辺聖子さんの短編小説「ジョゼと虎と魚たち」。２０２０年代の韓国版として本作は制作されている。基本的なストーリーは日本の実写版と同じだが、現代的要素が要所要所に織り込まれていた。特に、ジョゼを見守るおばあさんに関するエピソードには胸にグッとくるものがある。おばあさんが生きた証が残されていた場所があり、思わずジョゼと同じ感情になってしまう。

最近の韓国映画ではバイオレンス要素がある作品が多かったが、本作では皆無。田辺聖子さんの原作が持つ魅力を大切にした純愛映画となっている。韓国の地方都市を舞台にし、そこにある美しい景色を以て豊かな感情を描いていた。一種のファンタジー的な描写が垣間見えるが、そこはファンタジーではなく映画の中における現実であってほしいと願うシーンさえもある。原作を愛したキム・ジョングァン監督は２０２０年代に映像化する意味を見出し、豊潤な作品に仕上げて頂いたことに拍手を送りたい。

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