死を想うことを見つめた人間ドラマ『HOLD UP MORNING』がシアターセブンで公開!
©THE BEAUTIFUL LOGIC
喪失感や悲しみをそれぞれ抱える3人が、不思議な女性に導かれて人生の答えへと歩みだす姿を描く『HOLD UP MORNING』が6月13日(土)より大阪・十三のシアターセブンで公開される。
映画『HOLD UP MORNING』は、深い喪失感を抱える3人の男女が、ある女性との出会いを通して希望を見いだしていく姿を通し、”死を思うこと”を静かに見つめた人間ドラマ。最愛の人を亡くし心を閉ざした青年である二見。妻の死に向き合えず、悲しみの行き場を探し続けるラジオDJの雨宮。記憶障害と希死念慮に苛まれる静奈。それぞれ深い喪失感を抱える3人の前に、ツタと名乗る不思議な女性が現れる。まるで彼らを昔から知っているかのように振る舞うツタとの出会いを通して、3人はそれぞれの人生の答えへ向かって歩き出す。
本作では、『GLIDE』で第21回TAMA NEW WAVEコンペティション部門のベスト女優賞を受賞したつかささんが主人公のツタを演じ、『平坦な戦場で』の野村陽介さんが二見役、『水の声を聞く』の牛丸亮さんが雨宮役、『東京不穏詩』の飯島珠奈さんが静奈役で共演。短編映画『あるいは、とても小さな戦争の音』の村口知巳さんが長編初監督・脚本を手がけた。第2回NAGOYA NEW クリエイター映像 AWARD 2024にてグランプリを受賞している。

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映画『HOLD UP MORNING』は、6月13日(土)より大阪・十三のシアターセブンで公開。
本作は、“死を想うこと” を静かに見つめた人間ドラマとのこと。“死を想うこと” と聞くと、ラテン語の成句である”メメント・モリ(memento mori)”が思い浮かんでしまう。だが、本作でフィーチャーしているのは、村口知巳監督が若い頃に出会ったアメリカの作家カート・ヴォネガット。彼の死生観とユーモアは、生きる意味を見失っていた監督に、“痛みを抱えたまま、それでも笑って生きていく” という静かな希望を示してくれた、とのこと。それらを3つのストーリーが絡まり合った群像劇として本作は成り立っている。描かれていく2人の男性は、最愛の人を失くしていた。自身と重ねてみると…どこかへ持っていきようがない悲しみを抱え、生きることがままならない中で、誰かにすがりたい気持ちになってしまうだろう。そんな時に目の前に現れた女性がいたら、ひょっとしたら不思議と心を開いてしまうかもしれない。なぜだか不思議な共同生活をしながら、いつの間にか消えてしまうのだろうか。不思議なものだ。そして、最後に描かれるのは、記憶障害と希死念慮(自殺念慮)に苛まれる女性。この2つが結びつくと厄介なものであるが、そこで、“死を想うこと”によって、翻って生への希望を見出すことができるのか…という単純なストーリーテリングではない子も興味深い。複雑な感情を抱え不器用にしか生きることが出来ない者達だからこそ、不思議な女性に導かれてしまうのだろうか。そんな彼女は何故だかTシャツだけは沢山持っていた。印象に残るのは、HOLD UP MORNINGとプリントされたTシャツ。映画のタイトルとして使われる場合は、”朝を止める”、”朝の持ちこたえ”といったニュアンスがありながらも、独自のメッセージが込められているとしか思えない。そんなことを考えながら、不思議な魅力を備えた本作の世界観を堪能してみてはいかがでしょうか。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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