五感で楽しむモンゴル旅…「第2回 日本モンゴル映画祭」がいよいよ大阪でも開催!
昨年、「映画という人々の文化・ 生活を伝えるメディアを通じて、日本とモンゴルそれぞれで生きる観客・作り手の相互交流を橋渡しする」という目的の下、「第1回 日本モンゴル映画祭」が開催され、多種多様なモンゴル映画7本が上映された。今回、「五感で楽しむモンゴル旅」をテーマに「第2回 日本モンゴル映画祭」が企画され、6月6日(土)より、大阪・十三の第七藝術劇場でも開催される。
日本とモンゴルには、同じ北東アジアに位置すること、天や山や大地等、大自然に宿る神を敬う精神、そして映画や音楽など独特なカルチャーが活発に生まれていること…といった多くの共通点がある。しかし、日本で得られるモンゴルの情報は限られており、日本人が思い浮かべるモンゴルのイメージは”草原”、”馬”、”相撲”といった画一的なものに留まるのが現状。一方、モンゴルでは、アニメや映画、ドラマ、音楽等の日本からのカルチャーが親しまれており、日本文化への関心が高い国だ。映画祭では、モンゴル映画を通して、日本とモンゴルの”知られざる今”を繋ぐ文化的な架け橋となることを目指している。大草原で家畜と共に生きる遊牧民の喜びと悲しみ、ウランバートル郊外のゲル地区でヒップホップに希望を見出した若者の燃えるような生きざま等、日本に住む者達にとって“新しい発見”や“刺激に満ちた世界”をお届けしていく。
『MONGOL』…
1910年、満州人による清朝支配下にあったモンゴル。遊牧民のモンゴルは、領主の娘セルチマーと運命的に恋に落ちる。しかし、彼女の父である領主はモンゴルに罪を負わせて断罪し、彼の人生を引き裂き、愛も、誇りも、未来さえも奪い去る。すべてを失ったモンゴルは、裏切りと欺瞞が渦巻く世界へと踏み出す。生きのびるためだけではない。正義を取り戻すために…その過酷な旅路のなかで、彼の闘いは沈黙していた民の心に火を灯し、希望と結束を呼び覚ましていく。

©KHATANBAATAR Tsedensodnom
『サイレント・シティ・ドライバー』…
14年間の服役を終えたミャグマルは、罪悪感と病、孤独を抱え、社会から拒まれながらひっそりと生きる。霊柩車の運転手として働き始め、唯一の友は野良犬たちだった。あるとき彼は、盲目の父親を置いて夜ごと街へ繰り出す若い女と出会い、犬が飼い主を求めるように、彼女につきまとうようになる。彼女や若きチベット仏教僧との出会いを通し、彼は再生を模索するが、過去の闇と社会の腐敗がふたたび彼を葛藤へと引き戻す。

『狼は夜やってくる』…
バヤンホンゴル県の草原で暮らす夫婦ダワーとザヤと4人の子どもたちは、出産期を迎えた家畜の世話で忙しい。ある晩、ダワーは狼を警戒して家畜を見に行くが、そこには何もいなかった。ところが運命の日、激しい砂嵐が襲い、家畜の半数が命を落とす。深い悲しみのなか、一家は都市へ移住することを決断。ダワーは愛馬を手放し、定職に就いて働き始めるが…2026年アカデミー賞オーストラリア代表作品に選出されたハイブリッド・ドキュメンタリー。

©Michael Latham
『TATAR』…
1999年、民主化後のウランバートル郊外で、3人の青年がTATARというヒップホップ・グループを結成した。彼らの音楽は、人生における苦難や、社会の厳しい現実を表現する声そのもの。対立するギャングであるクバナとの争いは、音楽を超え、正義、野心、友情をかけた現実の闘いへと発展する。幅広い年代から愛される大人気グループ誕生の裏に秘められた実話をもとに、闘争と絆、恋、そして成り上がりの物語が描かれる。

『リモート・コントロール』…
愛のない家庭から逃げ出した田舎の少年ツォゴは、都会のアパート屋上に住みつく。ミルクを売って食い繋ぎ、絵を描いて空想の世界に浸ることで日々を生きのびていた彼は、隣の建物のさまざまな窓を眺めるうち、孤独な女性の存在に心を奪われ、彼女との間に魂の共鳴を感じるようになる。ある日、ツォゴはリモコンで隣の建物のテレビを操作することを思いつく。このささやかな”力”に味を占め、他人の人生を操ろうとするが…

©Davaanyam Delgerjargal
『Bedridden 〜寝たきりを選んだ男』…
ある朝、26歳の作家志望の青年は運命の啓示を感じとり、欺瞞と違和感に満ちた人生を放棄するかのように、自ら”ベッドに寝たきり(Bedridden)”となることを決意する。心が通じ合わない父、家を出た母…壊れた家庭に育ち、真の愛を渇望しながら、彼は婚約者に深い結びつきを求める。しかし、思いをうまく伝えられずすれ違う二人に、やがて嫉妬と疑念が生まれる。モンゴルの人気作家G.アヨルザナの中篇小説に着想を得てつくられた作品。

©Khangai Boldsaikhan
『SHUVUULAKHUI 〜ハヤブサと男』…
太古の昔から、ハヤブサはモンゴル人の勇気と叡智の象徴。本作は、ウランバートル郊外で妻子と暮らしながら、野生のハヤブサを半年間かけて訓練するバトビレグを追ったドキュメンタリー。モンゴルに古くから伝わる鷹狩り文化を復興させ、ハヤブサの価値を社会に伝え、自然保護の思想を継承しようとする彼の前に、数々の困難が現れる。法律に従うべきか、伝統文化に忠実であり続けるべきか、二重の選択を迫られるが…

©NOISE ART MEDIA
「第2回 日本モンゴル映画祭」は、関西では、6月6日(土)より、大阪・十三の第七藝術劇場で開催。なお、6月6日(土)には、『MONGOL』上映後に在大阪モンゴル国総領事館領事のチュロンバタル・ソロンゴさんとCafe Mongolia モンゴル料理店オーナーのガンバートル・ザヤサイハンさん、6月7日(日)には、『TATAR』上映後にラッパーのダースレイダーさんを迎えトークショーを開催予定。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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