4つの異なる時代を生きる4人の少女たちが、北ドイツの農場でそれぞれ体験する不可解な出来事を描いた怪奇譚『落下音』がいよいよ劇場公開!
©2025 ZDF / Studio Zentral / Network Movie
北ドイツのある農場で、異なる時代に生きる4人の少女たちの身に起こる不可解な出来事を描く『落下音』が4月3日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『落下音』は、北ドイツの農場を舞台に、それぞれ異なる時代を生きる4人の少女が体験する不可解な出来事を描いた映像叙事詩。1910年代、アルマは同じ村で自分と同じ名前を持つ、幼くして死んだ少女の気配を感じる。1940年代、戦争の傷跡が残るなか、エリカは片足を失った叔父への抑えきれない欲望に気づき、自らの得体の知れない影に戸惑う。1980年代、アンゲリカは常に自分の肌にまとわりつく“何か”の視線におびえていた。そして現代、家族とともに移り住んだレンカは、自分の存在が消えてしまいそうな孤独感にさいなまれる。4人の少女の不安は百年の時を経て響き合い、北ドイツの農場を静かに覆い尽くしていく。
本作が長編第2作となるドイツ出身の新鋭マーシャ・シリンスキが監督・脚本を手がけ、2025年の第78回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて審査員賞を受賞した。

©2025 ZDF / Studio Zentral / Network Movie
映画『落下音』は、4月3日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋や難波のなんばパークスシネマ、京都・烏丸の京都シネマや桂川のイオンシネマ京都桂川、兵庫・神戸のシネ・リーブル神戸や尼崎のMOVIXあまがさき等で公開。
異なる時代に生きる4人の少女たちの身に起こる不可解な出来事を描く、”ホラー映画”として形容していいのか困惑してしまう、ただならぬ雰囲気を醸し出してくる本作。ドイツで4つの時代を生きる4人の少女が主人公となっている。第1の時代は1910年代、第一次世界大戦中。次の時代はナチスドイツ政権下で戦争中の1940年代。さらに、ナチスの後にソ連が入ってきてドイツは東西に分割され、共産圏だった頃の東ドイツである1980年代。最後に、現在のドイツ。同じ国でありながら、4つの年代をシャッフルしながらストーリーが展開していくことから、十分に踏まえた上で鑑賞することをお薦めしておきたい。時代を行き来しながら、農場で起こる出来事を淡々と描きながらも、次第に少女たちの不安が重なっていく有様は不思議でありながらも見事な編集力と表現してもいいだろうか。目の前で繰り広げられていくことについて明確な説明は行われないが、空気感によって伝わってくるものがある。少女であるが故に思春期に抱く孤独感や体の変化への違和感を避けられることは出来ず、翻ってホラーやスリラーの類として表現しているのも秀逸だ。同時に、好奇心旺盛でもある世代の少女たちが持つ心理状態が、最終的にあのようなクライマックスへと至っているのか、と思えば、長編2作目にしてここまでのクオリティの作品を手掛けるマーシャ・シリンスキ監督に脱帽するばかり。今後もどのような作品を手掛け、各国の映画祭で世界の注目を集めるのか、楽しみにしておきたい。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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