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“終末後”の地球の地下で暮らす富裕層一家を描く黙示録的ミュージカル『THE END(ジ・エンド)』がいよいよ劇場公開!

2025年12月8日

©Felix Dickinson courtesy NEON ©courtesy NEON

 

終末を迎えた世界を舞台に、地下シェルターで暮らす富裕層の家族の生活が、ひとりの女性の出現で崩壊していく様を描く『THE END(ジ・エンド)』が12月12日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『THE END(ジ・エンド)』は、終末後の世界を舞台に描いたミュージカル映画。環境破壊により人類が地上に暮らせなくなってから25年が経った地球。ある日、豪華な地下シェルターで暮らす富裕層のアメリカ人家族のもとに、外の世界からやって来た若い女性が現れる。この出来事をきっかけに、これまで孤立しながらもルーティンを守って暮らしてきた家族の脆い日常が静かに崩れはじめ、やがて自らの過去と存在の真実に対峙することになる。

 

本作では、ドキュメンタリー映画『アクト・オブ・キリング』『ルック・オブ・サイレンス』で世界的に注目を集めたジョシュア・オッペンハイマーが監督を務めた。プロデューサーも務めるティルダ・スウィントンが母親役、『1917 命をかけた伝令』のジョージ・マッケイが息子役、『マン・オブ・スティール』のマイケル・シャノンが父親役で出演し、それぞれ劇中で歌声を披露。『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』等の脚本家ラスムス・ハイスタバーグがオッペンハイマー監督と共同で脚本を手がけた。

 

©Felix Dickinson courtesy NEON ©courtesy NEON

 

映画『THE END(ジ・エンド)』は、12月12日(金)より全国の劇場で公開。関西では、12月5日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田、京都・烏丸御池のアップリンク京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸、奈良・橿原のユナイテッド・シネマ橿原で公開。

いわゆる”終末”を迎えた世界で、地下シェルターの中で暮らす家族の中に、別の世界からやってきた人間を入れるとどのように変化していくか、を描いた本作。しかもミュージカル調の作品として描かれており、一種の悲壮感が翻って増しているようにも感じられる。そもそも、地下シェルターの中で、ここまでの暮らしができるのか?と疑問を抱いてしまう。富裕層であるが故に、来たるべき”終末”に備えて以前から地下シェルターをしっかりと準備していたからこそ、20年以上も不自由なく日々を過ごすことができたのだろうか。そんな状況下において、外界からの人間という或る種の”異物”を放ってみると人間はどのように変化していくのか、とシミュレーションしているようでもあった。本作の場合、20年ぶりの訪問者であるが故に、快く受け入れようとしているように伺える。とはいえ、お互いに違う世界の人間であり、容易には受け容れられない要素は十二分にあるようだ。そこで、お互いが自らの過去と存在の真実に対峙していき、未来に期待するか、絶望するか、が描かれていく。最終的に、各々がどのような選択をしていくのか。そのような選択をしたのか、と安堵できるのか、驚されるのか、と様々な感情を抱くことができそうだ。そんな風にして最後までしっかりと観届けてほしい。ドキュメンタリー映画『アクト・オブ・キリング』『ルック・オブ・サイレンス』のジョシュア・オッペンハイマー監督がこのような作品を手掛けるのか、といったことでも興味深い一作である。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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