文化祭直前に突如バンドを組んだ女子高校生たちを描いた青春映画『リンダ リンダ リンダ 4K』がいよいよ劇場公開!

©「リンダリンダリンダ」パートナーズ
20周年を迎えた青春映画の金字塔的作品を、4Kリマスター版として上映する『リンダ リンダ リンダ 4K』が8月22日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『リンダ リンダ リンダ 4K』は、高校生活最後の文化祭で「ザ・ブルーハーツ」のコピーバンドをすることになった少女たちの奮闘を描いた青春映画。とある地方都市の高校。文化祭を目前にしたある日、軽音楽部の5人組ガールズバンドのギタリストが指を骨折し、内輪揉めによってボーカルが脱退してしまう。残された3人のメンバーは途方に暮れながらも、成り行きから韓国人留学生ソンを新しいボーカルとして迎え、ザ・ブルーハーツのコピーバンドを結成。文化祭最終日の本番に向けて練習を重ねていくが…
本作では、『リアリズムの宿』の山下敦弘監督が手掛け、韓国の人気女優ペ・ドゥナさんが留学生ソンを演じ、『バトル・ロワイアル』の前田亜季さん、『ローレライ』の香椎由宇さん、ロックバンドBase Ball Bearの関根史織さんが共演。アメリカのロックバンドであるスマッシング・パンプキンズのギタリストとして知られるジェームズ・イハさんが音楽を担当した。
©「リンダリンダリンダ」パートナーズ
映画『リンダ リンダ リンダ 4K』は、8月22日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮の kino cinema 神戸国際やシネ・リーブル神戸等で公開。

2005年に『リンダ リンダ リンダ』がロードショー公開され、劇場で鑑賞した頃のことを今でもよく覚えている。音楽やロックフェスに心酔していたので、当時はインディーズで活動していたBase Ball Bearの関根史織さんが映画に出演するという報せだけでもワクワクしていた。また、”天使の歌声”を持つ湯川潮音さんが出演することも見逃せない…と書き出したい注目ポイントがいくつもある作品だったのだ。山下敦弘監督作品ならではのシュールレアリスムに満ちたゆるいストーリーテリングでありながらも、ザ・ブルーハーツの「リンダリンダ」を見事に披露してくれるのだから、劇場で熱狂せずにはいられなかった。その後、2017年に閉館した立誠シネマにまつわる企画「RISSEI PROM PARTY」でひさしぶりに『リンダ リンダ リンダ』を体育館で観た時、作品と繋がったような感覚で鑑賞できたことを憶えている。そこでは、劇場公開当時は現在のようには知られていなかった松山ケンイチさんが出演していることに気づかされ、シアター内がどよめいたこともあった。今になって思えば、本作のキャスティングは奇跡と云っても過言ではない。現在は、映画に出演していないキャストもいるので、撮影が行われた2004年だからこそ実現できたのではないだろうか。そんな作品が劇場公開されて20年後に4Kリマスター版として上映することは実に喜ばしい限りだ。2005年に観ていなかった方が2025年の今に観ると、どんな感想を抱くのか、是非とも伺ってみたいものだ。なお、本作は、国外にもファンがおり、アメリカのバンドThe Linda Lindasは、本作を由来するバンド名であることは記しておきたい。

- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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