スナッフフィルムの撮影を目撃し、“地獄”のような一夜を経験する姿を描く『ミュート・ウィットネスデジタルリマスター版』がいよいよ劇場公開！

2025年8月12日

ホラー映画の撮影でモスクワを訪れたメイクアップアーティストが、スタジオに閉じこめられた一夜の恐怖を描く『ミュート・ウィットネスデジタルリマスター版』が８月１５日（金）より全国の劇場で公開される。

映画『ミュート・ウィットネスデジタルリマスター版』は、声を出すことができない女性が、偶然スナッフフィルム（実際の殺人を撮影したとされる映画）の撮影現場を目撃してしまったことから始まる、恐怖の一夜を描いたサスペンススリラー。特殊メイクアップアーティストのビリーは、姉の恋人が監督するホラー映画の撮影のためにモスクワのスタジオを訪れていた。撮影後、忘れ物を取りにひとりでスタジオへ戻ったビリーだったが、不意にスタジオに閉じ込められてしまう。声を発することができないハンディキャップを抱えるビリーは、助けを求めてスタジオ内をさまよううちに、ある撮影現場に出くわす。最初はポルノ映画の撮影と思ったが、次の瞬間、目の前で女優の胸にナイフが突き立てられる。そこで行われていたのは、スナッフフィルムの撮影だったのだ。その現場を目撃してしまったことから、ビリーの地獄のような一夜が始まる。

本作の監督は『ファングルフ月と心臓』等で知られるアンソニー・ウォラー。主演はロシア出身の俳優マリナ・スディナ、共演に『ノスタルジア』のオレグ・ヤンコフスキー。『スター・ウォーズ』のオビ＝ワン・ケノービ役で知られるアレック・ギネスが特別出演。今回、デジタルリマスター版でリバイバル公開となった。

映画『ミュート・ウィットネスデジタルリマスター版』は、８月１５日（金）より全国の劇場で公開。関西では、８月１５日（金）より大阪・梅田のテアトル梅田や京都・烏丸御池のアップリンク京都、８月３０日（土）より神戸・新開地のCinema KOBEで公開。

１９９４年製作である本作、モスクワのスタジオでホラー映画の撮影というシチュエーションだけでも、どこか惹きつけられる魅力がある。とはいえ、撮影中のスタジオで起きる出来事は滑稽で、ここから何が起きるのか、不安にならざるを得ない。そして、遭遇するのは、スナッフフィルム（実際の殺人を撮影したとされる映画）の撮影現場。映画の中でスナッフフィルムの撮影が行われる、といったメタ構造があり、繰り広げられている殺人が劇中では本当のことなのか、判断しづらいのが或る種の魅力ではある。とはいえ、スナッフフィルムの現場であることに違いはなさそうだ。そこからは、声を出すことができない女性が閉じ込められたスタジオの中で右往左往しながら逃げまどいながら、スナッフフィルム製作者を追い込んでいくわけだ。その有様は、有名な某サイコロジカルホラー映画を想起させる画作りがいくつも施されていることに気づかされ、ワクワクせずにはいられない。さらには、スナッフフィルムを製作させる裏側の要人も登場し、物語をおもしろくさせていく。劇中で起きている出来事は、何が真実で、誰が信頼に値する人物であるのか…考えを巡らしながらも、最終的には痛快に感じながら観終えることができる。様々なスリラー映画が製作されている現在、改めて本作がデジタルリマスターされ公開されることは本当に喜ばしい限りだ。

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