1982年に発生した松山ホステス殺人事件の犯人である福田和子の手記をもとにした『私の見た世界』がいよいよ劇場公開!

©2025 Triangle C Project
1982年に起きた和歌山ホステス殺人事件の指名手配犯である福田和子の、14年11ヶ月10日間に及んだ逃走劇を通して、人間の本質や社会の矛盾、彼女がどのように社会と接点を持ち続けていたのかを描く『私の見た世界』が7月26日(土)より全国の劇場で公開される。
映画『私の見た世界』…
36歳の女は、4人の子どもたちから愛される普通の母親だった。しかし幼い頃に受けた心の傷が、無意識に彼女に影響を及ぼしていた。やがて殺人を犯した彼女は、時効までの15年を逃げ切ることを決意する。彼女は、顔の整形手術を繰り返しながら逃亡生活を続けるが、指名手配書が全国に貼られ、逃げれば逃げるほど警察と世間の包囲網はせばまっていく…
本作では、俳優の石田えりさんが長編初監督・脚本・編集・主演を務め、日本犯罪史に残る大事件として知られる松山ホステス殺人事件の犯人である福田和子の人生を、福田自身の視点から映画化。1982年8月19日に事件を起こし、時効まであと数日という1997年7月29日に逮捕されるまでの14年11ヶ月10日におよんだ逃亡の日々を、新たな視点から描きだす。大島蓉子さんや佐野史郎さんが共演している。
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映画『私の見た世界』は、7月26日(土)より全国の劇場で公開。関西では、8月29日(金)より大阪・九条のシネ・ヌーヴォや京都・出町柳の出町座や兵庫・宝塚のシネ・ピピアで公開。

ちょうど私が生まれる前の頃に起きていた和歌山ホステス殺人事件。犯人の福田和子が捕まった時にニュースで報道されていたことは覚えている。過去には、この事件を元にした映画『顔』やTVドラマがいくつも製作されてきた。今回、改めて映画化されるにあたり、石田えりさんが長編初監督として脚本・編集・主演も務め、今までにない文字通りの”私の見た世界”を実現させている。あくまで、福田和子をモデルにした主人公の視点で映像が作られており、福田和子はこんな風に自身が生きる世界を見て理解し受けとめていたのか…考えさせられてしまう。時効直前の1997年7月29日に逮捕されるまで約15年にわたり逃亡したことで広く知られているが、なぜ逃亡するに至ったのか、その理由を知ってしまうと、如何ともし難い感情を抱かざるを得ない。とはいえ、逃亡することは、結局のところ生き地獄として捉えることが出来ず、観る側として、感情の置き場が見当たらず、困惑してしまう。『何が彼女をさうさせたか』のような出来事は現実に起きており、再び和歌山ホステス殺人事件のような出来事が起きないような社会を作っていくことが大事であるからこそ、本作が2020年代に製作された意義は大きい。

- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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