精神科医が死刑執行予定の連続殺人犯との対話によって追い詰められていく『ネファリアス』がいよいよ劇場公開!

©NEFARIOUS MOVIE, LLC 2023. ALL RIGHTS RESERVED
刑務所を舞台に、独房の中で精神科医と殺人鬼が心理戦を繰り広げる『ネファリアス』が5月30日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『ネファリアス』は、刑務所で繰り広げられる殺人鬼と精神科医の心理戦を緊迫感たっぷりに描いたホラーサスペンス。精神科医ジェームズは、死刑執行予定の連続殺人犯エドワードの精神鑑定を行うため刑務所を訪れる。前任の医師フィッシャーは、エドワードの精神鑑定の結果を提出する前に自死してしまい、死刑執行の最終判断はジェームズに委ねられていた。独房でエドワードと対面したジェームズは、彼の様子が異様であることに気づく。エドワードは自分がネファリアスという悪魔だとジェームズに打ち明け、「お前は今日、3件の殺人を犯す」と告げる。暗黒の福音を世界に伝える役目としてジェームズを選んだという悪魔ネファリアスと対話を続けるうちに、ジェームズの抱える秘密が次第に明らかになっていく。
本作では、『処刑人』シリーズのショーン・パトリック・フラナリーが、二面性を持つ殺人鬼エドワードを怪演。『クモ男の復讐』などの脚本家コンビ、チャック・コンツェルマン&ケイリー・ソロモンが監督・脚本を手がけた。
©NEFARIOUS MOVIE, LLC 2023. ALL RIGHTS RESERVED
映画『ネファリアス』は、5月30日(金)より全国の劇場で公開。関西では、7月5日(土)より神戸・新開地のCinema KOBEで公開。また。京都・出町柳の出町座でも近日公開。

死刑執行予定の連続殺人犯を精神鑑定する精神科医が主人公の本作。作品の冒頭で、精神鑑定の前任者が自死してしまう姿を見せられると、ただならぬ出来事がこの後に起こることを予感させてしまう。いざ、連続殺人犯を目の前に対峙してみると、自らの人生を諦めている人間でしかなかった。だが、突如として、二重人格者の中にある別の人格が現れて、悪魔であることを告げられてしまう。とはいえ、主人公は無神論者であるため、戯言でしかとらえることが出来ない。悪魔が乗り移っているように見せている演技の可能性もあるのだ(いや、映画内の演技ではあるので、メタ的なおもしろさが潜んでいる作品でもある)。だが、予言なるものが告げられ、思い当たることがあったり、解釈次第では予言が的中しているようなことが起きてしまったりしたら、無神論者であろうとも、精神的に揺るがされてしまう。もし、この主人公と同じような状況に遭遇してしまえば、精神的に揺さぶられない、とは言えない。そんな精神科医と連続殺人犯の攻防戦が見物の本作である。最終的に主人公はどのような精神鑑定を下すのか、市井を執行することが出来るのか、その行く末までをじっくりと体感できる本作を是非とも臨場感ある劇場で鑑賞してほしい。

- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!