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全編を通して“幽霊目線”で家族の物語を描くホラー『プレゼンス 存在』がいよいよ劇場公開!

2025年3月4日

©2024 The Spectral Spirit Company. All Rights Reserved.

 

引っ越してきた崩壊寸前の4人家族の娘が、家の中に存在する何かに感づいていく様を幽霊の視点で描く『プレゼンス 存在』が3月7日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『プレゼンス 存在』は、ある屋敷に引っ越してきた一家に起こる不可解な出来事を、全編を通して幽霊目線で描いた新感覚のホラー。崩壊寸前の4人家族が、ある大きな屋敷に引っ越してくる。一家の10代の少女クロエは、家の中に自分たち以外の何かが存在しているように感じられてならなかった。“それ”は一家が引っ越してくる前からそこにいて、“それ”は人に見られたくない家族の秘密を目撃する。クロエは母親にも兄も好かれておらず、そんな彼女に“それ”は親近感を抱く。一家とともに過ごしていくうちに、“それ”は目的を果たすために行動に出る。

 

本作は、『トラフィック』や『オーシャンズ』シリーズ、『コンテイジョン』で知られるスティーブン・ソダーバーグ監督が手掛け、『キル・ビル』『チャーリーズ・エンジェル』のルーシー・リューが息子を溺愛する一家の母親レベッカを演じ、父親クリス役は「ストレンジャー・シングス 未知の世界」のクリス・サリバン、物語のキーマンとなる娘クロエ役はカナダ出身の新鋭カリーナ・リャンがそれぞれ務めた。脚本は『ジュラシック・パーク』『ミッション:インポッシブル』等ハリウッドの話題作を数々手がけてきたデビッド・コープが担っている。

 

©2024 The Spectral Spirit Company. All Rights Reserved.

 

映画『プレゼンス 存在』は、3月7日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。

「もし私がその“存在”なら何を見るだろう?」

 

『プレゼンス 存在』は、スティーヴン・ソダーバーグ監督自身が経験したある出来事から着想されているという。どうやら監督が住んでいる家でかつて誰かが亡くなっていたらしく、霊感のある人は“何か”を感じてしまうらしい。この世ならざる“存在”を知覚できる人とそうでない人。そして、家にいるかもしれない“存在”は引っ越してきた新しい住人のことをどう見ているのだろうか。そこからある家に引っ越してきた家族の姿を幽霊の一人称視点で描くというアイディアを採用するのは、今もなお挑戦的でユニークな映画作りを続けるソダーバーグ監督らしい試みだと思う。

 

そもそもカメラを通じて知らない誰かの人生を見るという映画との相性も抜群にいい。“存在”という乗り物にライドし、バラバラになりつつある家族の機能不全ぶりを垣間見る。しかも、一つひとつの出来事はある程度繋がっていながらも、時々ブラックアウトして物語が進んでいく。見えているようで見えていない時間も見事に使い、家族と“存在”の間にある境界がより際立つ。そして、“存在”が家族に干渉するようになった瞬間、“存在”と観客との間にも境界線が引かれる。3つの断絶で語られる家族のドラマ。ジャンルはホラーなのに、まるで『普通の人々』や『アメリカン・ビューティー』のようだ。

 

ところで、家族でただ一人“存在”の気配を知覚する娘は「死んだ親友がそばにいる」と家族に説明する。しかし、“存在”はこの家族が引っ越してくる前から家に居るようだ。となると、“存在”は親友ではないということになる。では、“存在”は何者なのだろうか。その答えはぜひ映画を観て考えてみてほしい。

fromマリオン

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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