Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

  • facebook

19歳のボブ・ディランが、時代の寵児としてスターダムを駆け上がっていく姿を描く『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』がいよいよ劇場公開!

2025年2月25日

© 2024 Searchlight Pictures.

 

無名ミュージシャンが、フォークシンガーとして頂点を極めようとする様とその胸の内を映しだす『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』が2月28日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』は、ミネソタ出身の無名のミュージシャンだった19歳のボブ・ディランが、時代の寵児としてスターダムを駆け上がり、世界的なセンセーションを巻き起こしていく様子を描いた伝記ドラマ。1961年の冬、わずか10ドルだけをポケットにニューヨークへと降り立った青年ボブ・ディラン。恋人のシルヴィや音楽上のパートナーである女性フォーク歌手のジョーン・バエズ、そして彼の才能を認めるウディ・ガスリーやピート・シーガーら先輩ミュージシャンたちと出会ったディランは、時代の変化に呼応するフォークミュージックシーンの中で、次第にその魅了と歌声で世間の注目を集めていく。やがて「フォーク界のプリンス」「若者の代弁者」などと祭り上げられるようになるが、そのことに次第に違和感を抱くようになるディラン。高まる名声に反して自分の進む道に悩む彼は、1965年7月25日、ある決断をする。

 

本作では、『デューン 砂の惑星』『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』のティモシー・シャラメが若き日のボブ・ディランを演じ、『ウォーク・ザ・ライン 君につづく道』『フォードvsフェラーリ』等を手がけてきた名匠ジェームズ・マンゴールドがメガホンをとった。エドワード・ノートン、エル・ファニング、モニカ・バルバロ、ボイド・ホルブルックらが共演している。第97回アカデミー賞で作品賞をはじめ計8部門でノミネートされた。

 

© 2024 Searchlight Pictures.

 

映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』は、2月28日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田大阪ステーションシティシネマT・ジョイ梅田、心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋や難波のTOHOシネマズなんばなんばパークスシネマ、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。

風に吹かれて、転がる石のように半世紀以上もロックの時代を作り、時代を変革し、様々な人々の人生に影響を与え続けてきた、ロック界の最重要アーティストであるボブ・ディラン。今もなお、様々な誌面等においても、その変遷が語り継がれてきた。ノーベル文学賞をも受賞し、様々な作品でオマージュされてきたが、いよいよ伝記映画の登場だ…といっても、いつの時代を描くのか。全てを描くなら、どれだけの時間が必要であるか計り知れない。本作においては、何物でもなかった若者が、ミネソタからニューヨークにやってきて、憧れの人物と出会いながら、フォークのシーンで名声を得ながらもロックへと転換していく時代を描いていく。神様といわれるようになった人物においても若かりし頃は周りにいるような若者とは変わりない。ただ、何をやりたいか、自らの意志は明確にあった。ならば、憧れの人物に出会ったり、小さなステージに立ったりすることから始めていく中で、才能を見出す人物に出会うことも重要だ。だが、たとえ出会ったとしても、自らの意向を全面的に反映した活動ができないのも現実ではある。ルーツ・ミュージックとしてのフォークを披露しながらも、自らのオリジナリティを発揮していくことで人々は魅了されていくのだ。されど、メジャーな音楽シーンの中で、インディペンデントなスタンスで活動していくことは難しい。フォークを愛するファンに迎合するだけでなく、ロックへと転換していくことが、どれだけの反発を受けることになるのか。音楽雑誌などで当時の様子を綴った記事を読む度に、時代にどれほどの影響を与え、賛否両論があったことが伝わってきた。そんな当時を改めて映像化してくれたことは有難い。そして、ティモシー・シャラメが若かりし頃のボブ・ディランを見事に体現していた。当時のボブ・ディランはこんな風な雰囲気の声で歌っていたと想起されるようで、驚くばかり。これには、ボブ・ディラン本人も賞賛するかな。いや、そんなに単純なお方ではないだろうけども。現時点でのティモシー・シャラメ主演作の最高傑作ではないかと思える作品なので、是非とも音響環境が素晴らしいシアターで鑑賞することを推奨したい。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

Popular Posts