大阪でも、うち、失敗せぇへんでぇ…!『劇場版ドクターX』ありがとう大門未知子!全国舞台挨拶開催!
フリーランスの天才外科医である大門未知子誕生の秘密が明かされ、医師免許剥奪をかけた最大の危機に立ち向かう『劇場版ドクターX』が全国の劇場で公開中。12月19日(木)には、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田に米倉涼子さん、岸部一徳さん、勝村政信さんを迎え、ありがとう大門未知子!全国舞台挨拶in大阪が開催された。
映画『劇場版ドクターX』は、2012年10月からテレビ朝日系列で7シリーズに渡って放送された米倉涼子さん主演の医療ドラマ「ドクターX 外科医・大門未知子」のシリーズ完結編となる劇場版。フリーランスの天才外科医・大門未知子は、某国大統領の命を救うため日本を離れていた。その頃、東帝大学病院では凄腕の外科医・神津比呂人が新病院長に就任。彼は政財界にも顔が利き、双子の弟・多可人は医療機器メーカーのCEOで資金のバックアップもある。比呂人は徹底的な合理化を進め、医師や看護師を次々と辞職させていく。かつての同僚・森本に呼び戻された未知子は比呂人と意気投合するが、未知子の師匠・神原晶と会った比呂人は顔色を変える。一方、森本は未知子の過去を探るため広島・呉へ向かう。
キャストには主演の米倉さんをはじめ、田中圭さん、内田有紀さん、西田敏行さんらおなじみのメンバーが再結集。新病院長の神津比呂人と双子の弟である多可人を染谷将太が1人2役で演じ、研修医の東村練役でなにわ男子の西畑大吾さん、未知子の過去を知る呉の開業医である河野明彦役で綾野剛さん、医学生時代の未知子役で八木莉可子さんが新たに参加。さらに、伊東四朗さん演じる毒島隆之介がドラマ第3シリーズ以来久々に登場し、ドラマ全シリーズのナレーションを務めた田口トモロヲさんが多可人の主治医である進藤悠介役で劇中に初出演した。
今回、上映後に米倉涼子さん、岸部一徳さん、勝村政信さんが登壇。「今日は、ほんまに来てくれてありがとう。短い時間やけど楽しもな。大阪のみんな、めっちゃ好きやでぇ」と米倉さんが岸辺さん仕込みの関西弁でご挨拶。京都出身の岸部さんは大阪によく来ていたことから「心からありがとう」と親しみを込めていく。勝村さんは、登壇前のフロアに用意されていたたい焼き・たこ焼き・焼きそばといった粉ものグルメ満喫し「全て食べ尽くしてしまいました。めちゃくちゃ美味しかったです」と報告。岸部さんも「頂きました~」と演じた晶さん風に御満悦。皆の様子を見ながら、米倉さんは「大阪だと気持ちが軽くなるねぇ。なんでだろうねぇ。皆のエネルギーかなぁ」とリラックスモードに。
12年にもわたる本シリーズがFINALを迎えた現在、米倉さんは「この音楽で、このメンバーと一緒にいると、終わる気が(しない…)。撮影している時は覚悟があったんですが、日に日に覚悟がなくなってきて、どうしよう」と困惑していた時があったことを告白。観客の様子を伺いながら「映画をご覧になって、感動して下さった方はいらっしゃいますか?」と尋ねると、リピーターが多いことが分かる。最大で15回鑑賞した方も。その多さに嬉しくなりながらも「なんで、そんなに何回も観るの!?」と思わず聞いてしまったが、すかさず勝村さんが「質問が下手!」とツッコミ。岸辺さんは周囲の友人や親戚などから感想を聞いており「みんな、感動してくれて…一度観たけど、もう1回観たい人が意外と多くて。3回目は1人で観たい、という方がけっこういましたね。一緒に行くと思い切り泣けない。僕も、もう1回観たいな」と話す。勝村さんは、LINEで沢山のメッセージを頂いており「とても評判が良く、長く作り上げてきた側としては本当に嬉しいです」と感謝の気持ちを伝えていく。米倉さんも「感謝の12年間。2012年から始まって、この作品の劇場版が出来るまでに、皆さんの応援があって、やっとココに漕ぎ着けた。沢山の方が毎週観てくれたおかげで、この形が出来た」と感謝の気持ちに満たされていた。
そして、お客様からの質問タイムが設けられ、沢山の手が挙がっていく。外国語による台詞の習得について聞かれ、苦労したけれども、実際に会話することが出来て良かった、といった内容がスペイン語の会話のみで繰り広げられた。看護学生であるお客さんから医療に関する勉強について聞かれ、米倉さんは「致しません」と未知子さん風に即答。ラストシーンに関する解釈について聞かれ、岸辺さんは「あれは、横にいる城之内さんの願望なんですよ。映画ならではの表現なんですけど」と表現を濁しながら解説。辛い時の乗り越え方を聞かれ、米倉さんは「私も辛い時は沢山あるし…悩みや苦しいこともありますけれど…そういった時には、ココにいる”おとうさん”や”おにいちゃん”に相談して、中に閉じ込めないようにして、泣く時は大きく泣く、大きく息をする、そして、落ち着く。ということを繰り返しながら、自分に正直に生きることを目指しています」と自身のスタイルを話す。そして「ファンの皆さんに沢山応援されて、こんなんじゃ駄目だなぁ、という思いと、ココにいる仲間達に後ろから支えてもらいながら頑張って、この映画を撮影しました。時間を無駄にしないで、諦めずに進んで良かったな。出来る限り謳歌したいなぁ、と思います」とメッセージを送っていく。12年間の思い出について、米倉さんは「12年前を振り返ることが難しくなってしまったなぁ」と漏らし、岸辺さんは「未知子とのやり取りの中で嬉しかったり悲しかったりすることがいっぱいあって、充実して楽しめたなぁ。1つのチームでやってきて、このチームの皆がいてくれたおかげで良かったなぁ」と気持ちを表した。米倉さんは「喧嘩しているシーン、加地先生も含め医局員と対峙しているシーンは全体的におもしろかった。いつも1人で三角形の中をわざわざど真ん中に歩きながら進んでいく大門未知子の姿は凄く好きでしたねぇ」と思い返す。勝村さんも「僕らも蛭間院長という大きな存在がいて、僕らドクターそれぞれの得意な分野があって話し合った。スーパードクターだからお金があるはずなんだけど、院長達が物凄く美味しそうなものを食べているのに、僕らは必ず安い居酒屋で焼き鳥を食べている。あぁいうシーンで序列が見えてくる。お医者さんならではの分からない愚痴を言う。そういうシーンを作るのが楽しかったですね」と振り返る。米倉さんも「毎回新しい患者さんが登場されて、新しい病気と向き合って、病気について少しでも知ろうと勉強し色々と覚えることも、自分の人生にとって良い勉強になったなぁ。患者さんへの思い、人の命の大切さも『ドクターX』を通して勉強になったなぁ」と実感していた。また「麻雀、楽しかった?急にくると緊張しません?」と2人に尋ね、勝村さんは「喋りながら打っているけど、台詞が出てこないし、思った以上に大変で…せっかく1個1個並べて下さって最後に役が出来る。かなり時間をかけて作ってくれている。この人(米倉さん)がボタンを押して全部なくなっちゃって…」と明かしていく。未知子がオペ後に飲むガムシロップにちなみ、甘いもの好みについて聞かれ、米倉さんは「ガムシロは飲まないけど、甘いものも食べるよね」と話し、今日の食事でデザートに出されたアイスクリームを岸部さんの分まで食べたエピソードを披露。勝村さんは、米倉さんからの沢山の差し入れを皆で食べていたことを明かすと、米倉さんは「皆で円になってずっと食べているよね」と振り返り、勝村さんも「ずっと食べていたら、鈴木浩介が8Kg太っていた」と明かす。また、米倉さんは「(内田)有紀ちゃんは安定しているよね」と話したり、甘いもの好きの西田敏行さんについて「白衣のポケットあたりに入れて汚していたねぇ。(衣装さんに)ごめぇん…て」と懐かしんだりした。
最後に、米倉さんから「私達の思いは全力投球したつもりでいます。未知子が晶さんを追いかける真相もきっと届いたと思います。それでも、ちゃんと敬意を払ってくれる仲間達でいてくれる医局員の人達にも感謝です。そんな皆が思いを込めて作ったのがこの映画になりました。命の尊さや仲間達の絆がいかに大切か伝わったんじゃないか」と思いを込めながら「大阪でも、うち、失敗せぇへんでぇ」と名台詞を関西弁風に伝え、舞台挨拶を締め括った。
映画『劇場版ドクターX』は、全国の劇場で公開中。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や大阪ステーションシティシネマや心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!