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韓国で実際に起きた粛軍クーデター(12.12軍事反乱)を描く『ソウルの春』がいよいよ劇場公開!

2024年8月20日

©2023 PLUS M ENTERTAINMENT & HIVE MEDIA CORP, ALL RIGHTS RESERVED.

 

実際に起きた韓国の民主主義を揺るがす事件を基に、独裁者の座を狙う男と、国を守ろうとする男の信念を描く『ソウルの春』が8月23日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ソウルの春』は、1970年代末に韓国民主主義の存亡を揺るがした実在の事件を基にフィクションを交えながら映画化したドラマ。1979年10月26日、独裁者と言われた韓国大統領が側近に暗殺され、国中に衝撃が走った。民主化を期待する国民の声が高まるなか、暗殺事件の合同捜査本部長に就任したチョン・ドゥグァン保安司令官は新たな独裁者の座を狙い、陸軍内の秘密組織「ハナ会」の将校たちを率いて同年12月12日にクーデターを決行する。一方、高潔な軍人として知られる首都警備司令官イ・テシンは、部下の中にハナ会のメンバーが潜む圧倒的不利な状況に置かれながらも、軍人としての信念に基づいてチョン・ドゥグァンの暴走を阻止するべく立ち上がる。

 

本作では、『工作 黒金星と呼ばれた男』のファン・ジョンミンがチョン・ドゥグァン役、『無垢なる証人』のチョン・ウソンがイ・テシン役で共演し、『アシュラ』でも2人と組んだキム・ソンス監督がメガホンをとった。韓国では、2023年の観客動員数第1位となる大ヒットを記録している。

 

©2023 PLUS M ENTERTAINMENT & HIVE MEDIA CORP, ALL RIGHTS RESERVED.

 

映画『ソウルの春』は、8月23日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のT・ジョイ梅田や心斎橋のシネマート心斎橋や難波のなんばパークスシネマ、京都・九条のT・ジョイ京都、神戸・岩屋の109シネマズHAT神戸等で公開。

近年、日本で公開される韓国の実録モノ映画は、『タクシー運転手 約束は海を越えて』以降、軍事独裁政権が牛耳っていた頃の作品が製作されてきた。本作の場合、『KCIA 南山の部長たち』で描かれた、1979年10月26日に起きた朴正煕暗殺事件の後に何が起きていたか、を描いていく。この事件によって、当時の韓国が民主化に向けて邁し、まさに”ソウルの春”が訪れるかもしれない、と思われていた。朴正煕の後任となる大統領には、大統領権限代行となった崔圭夏が統一主体国民会議での選挙によって選出され、12月6日に就任。早期の憲法改正及び大統領直接選挙による民主化を国民に約束し、実際に大統領緊急措置の一部解除や関連した政治犯の釈放、金大中の自宅軟禁解除などを実施していった。だが、その裏では、全斗煥が暗躍していく、といった出来事が本作で中心に描かれていく。そこで、彼が仕組んだのが、粛軍クーデター。12.12軍事反乱と呼ばれるものだ。本作を観ていると、それは、でっち上げのようにも捉えられる容疑を以て大統領を追い込んでいくと共に、自らの手中に収めている部下の部隊を動かしていく。とはいえ、でっち上げの要素が強く、簡単にはクーデターが成功しそうに見えない。だが、この反乱の後には、『タクシー運転手 約束は海を越えて』で描かれた出来事に繋がっていくので、如何にしてクーデターが成功するのか興味津々になってしまう。あくまでも韓国を守るための軍隊としての行動をすることに重きにしている者が存在している中で、どのような駆け引きや情勢を一変させるような出来事が起きていくか。フィクションを交えながら、一級のエンターテインメント作品として仕上げている本作をじっくりと観届けてほしい。なお、今後も、本作以降に起きていた出来事も映画化されていくようなので、さらに楽しみにしておきたいものだ。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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