韓国の都市伝説「雉岳山18分割連続殺人事件」から着想を得た『雉岳山（チアクサン）』がいよいよ劇場公開！

2024年8月20日

韓国に実在する都市伝説『雉岳山18分割連続殺人事件』に着想を得たホラー『雉岳山（チアクサン）』が８月２３日（金）より全国の劇場で公開される。

映画『雉岳山（チアクサン）』は、韓国の江原道に実在する雉岳山（チアクサン）を舞台とした、「雉岳山18分割連続殺人事件」と呼ばれる都市伝説に着想を得て製作されたホラー。１９８０年、登山客とみられる男性の遺体が発見されて以降、毎週バラバラに切断された遺体が発見されたという韓国・雉岳山。再現が不可能なほど遺体の切断面は滑らかで、犯行に使用された道具や被害者の情報などはまったく明らかにならないまま事件は迷宮入りした。当時はバラバラ殺人自体が珍しく、遺体も凄惨な状態であったこともあり、捜査は秘密裏に行われ、その情報はマスコミにも一切公開されていないという。事件は本当に起こったのか。いまは都市伝説として語られているが、そのことをまったく知らないマウンテンバイクサークルのメンバー５人が、ダウンヒルを楽しむために雉岳山を訪れる。そんな彼らに数々の不可解な現象が襲いかかる。

本作では、キム・ソヌンが監督を務め、ユン・ギュンサンが主演。韓国リメイク版『スマホを落としただけなのに』のキム・イェウォン、ヨン・ジェウク、ペ・グリン、イ・テファンらが共演した。

映画『雉岳山（チアクサン）』は、８月２３日（金）より全国の劇場で公開。関西では、８月２３日（金）より大阪・心斎橋のシネマート心斎橋、９月１４日（土）より神戸・新開地のCinema KOBEで公開。

本作を通じて、「雉岳山18分割連続殺人事件」と呼ばれる都市伝説があることを知った。本作の製作によって、雉岳山を管轄する江原道・原州市の警察へ電話が殺到し、警察が「記録自体なく、事実無根」だと発表する事態に至ると共に、原州市側と市民団体からも、「地域のイメージが著しく損なわれる危険性がある」として製作会社に対し上映禁止仮申請が出され、公開中止を求める訴訟にまで発展したようで、どれだけ社会に影響を与えたか察する次第だ。とはいえ、本作を実際に鑑賞したのか、定かではない。あくまで、本作は、ダウンヒルを楽しむサークルが雉岳山を訪れ、得体の知れないものに襲われていく姿を描いた物語だ。しかも、「雉岳山18分割連続殺人事件」が起きたとされるのは、１９８０年。劇中でも挙げられる『タクシー運転手約束は海を越えて』で描かれた出来事と同じ頃であるため、韓国の歴史と背中合わせであるかのように感じさせる。だが、あくまで本作で描かれるのは”得体の知れないもの”だ。まるで、H・P・ラヴクラフトの「クトゥルフ神話」を感じさせるような表現をしていた。近年、日本でも度々公開されるようになった韓国のホラー映画の中でも、珍しい題材を扱っているようにも受けとめられる。…といったように観る方によって、本作の捉え方は様々であろう。そして、雉岳山を訪れた彼等はどうなってしまったのか、鈍器で殴られたような衝撃を受けるのか、楽しみにしながら鑑賞に臨んでほしい限りだ。

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