本気の恋に向き合う高校生6人の青春恋愛群像劇を描く『恋を知らない僕たちは』がいよいよ劇場公開！

2024年8月20日

親友同士の男子中学生がいる学校に、思いを寄せている幼なじみの女子が転校してきたことで巻き起こる恋模様を描く『恋を知らない僕たちは』が８月２３日（金）より全国の劇場で公開される。

中学２年生の相原英二と親友である別所直彦の学校に、英二の幼なじみである汐崎泉が転校してきた。英二は幼い頃から泉に密かに思いを寄せてきたが、言葉にできずにいるうちに直彦が彼女に告白して付き合うことに。やがて同じ高校に進学した３人は、藤村小春、瀬波太一、池澤瑞穂と出会い、それぞれの恋が動きだす。

本作では、アイドルグループ「なにわ男子」の大西流星さんが映画初主演を果たし、『虹色デイズ』等の漫画家である水野美波さんによる人気少女コミックを実写映画化。大西さんが主人公の英二、『ハピネス』『少女は卒業しない』の窪塚愛流さんが直彦、『【推しの子】』『交換ウソ日記』の齊藤なぎささんが小春、『なのに、千輝くんが甘すぎる。』の莉子さんが泉、アイドルグループ「HiHi Jets」の猪狩蒼弥さんが太一、『かそけきサンカヨウ』の志田彩良さんが瑞穂を演じる。監督は『美しい彼 eternal』『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』の酒井麻衣さんが務めた。

映画『恋を知らない僕たちは』は、８月２３日（金）より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマやＴ・ジョイ梅田、心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋や難波のなんばパークスシネマ、京都・二条のＴＯＨＯシネマズ二条や三条のＭＯＶＩＸ京都や七条のＴ・ジョイ京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際等で公開。

酒井麻衣監督の作家性は全くブレていない。インディペンデント作品が劇場公開された頃より観続けているが、情景描写にあたり、繊細な感情をファンタジックな映像を以て表現している手法が素晴らしく、観客は作品の世界観に没入してしまう。この一貫した映像表現は携わる作品がメジャーなフィールドに至っても、全く変わっていない。本作においても、各登場人物が持つ青春映画ならではの不安定で揺れ動く繊細な感情を見つめ、ファンタジックな映像の世界観を適材適所で用いている。意中の相手が明確に誰であるか認識しているキャラクターは、片想いが成就しようがしまいが、行動にブレがない。だが、自身の想いを相手に正直に伝えることが出来なかったり、恋に恋するような片想いをしていたりするキャラクターは、感情表現が苦手で不器用にしか行動できないけれども、それ故の繊細さがあり、酒井監督の映像表現が存分に発揮されていた。結果として、近年に劇場公開されている少女コミックが原作の青春恋愛映画とは全く異なった仕上がりの作品となっている。同時に、意外性を伴った恋のクライマックスも待ち構えており、ファンタジックな世界観と相まってワクワクが止まらない作品としても仕上がっていた。今後、酒井監督がどのようなジャンルの作品を手掛けようとも、世界観はブレずに没入させてくれる作品が届けられることを楽しみにしておこう。

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