尼崎は綺麗なところと古き良きところが両方ある街…『あまろっく』江口のりこさんと中条あやみさんが兵庫県知事へ表敬訪問!
尼ロックと呼ばれる閘門で守られた尼崎市を舞台に、リストラで帰郷した娘、人生を楽しむ父親と若い再婚相手の共同生活を描く『あまろっく』が4月12日(金)より兵庫県先行公開、4月19日(金)より全国公開される。3月25日(月)には、兵庫・神戸の兵庫県公館で江口のりこさんと中条あやみさんによる兵庫県知事への表敬訪問が行われた。
映画『あまろっく』は、通称「尼ロック」と呼ばれる「尼崎閘門(こうもん)」によって水害から守られている兵庫県尼崎市を舞台に、年齢も価値観もバラバラな家族が、さまざまな現実に立ち向かうなかで次第にひとつになっていく姿を描いた人生喜劇。理不尽なリストラにより尼崎の実家に戻ってきた39歳の近松優子は、定職に就くことなくニートのような毎日を送っていた。ある日、「人生に起こることはなんでも楽しまな」が信条の能天気な父が再婚相手として20歳の早希を連れてくる。ごく平凡な家族だんらんを夢見る早希と、自分より年下の母の登場に戸惑いを見せる優子。ちぐはぐな2人の共同生活はまったく噛み合うことがなかったが、ある悲劇が近松家を襲ったことをきっかけに、優子は家族の本当の姿に気づいていく。優子役を江口のりこさん、早希役を中条あやみさんがそれぞれ務め、「尼ロック」のごとく家族を守る存在であり自由でロックな生き方をしている父を、笑福亭鶴瓶さんが演じた。監督は『よしもと新喜劇映画 女子高生探偵 あいちゃん』の中村和宏さんが務めた。
まず、江口のりこさんと中条あやみさんは、斎藤元彦知事が映画のPRに協力頂いたことに感謝を込めて御挨拶。斎藤知事は「皆様の思いが詰まった素晴らしい映画を観させて頂きました」と報告し「笑いあり。そして、感動の涙。尼崎閘門が尼ロックと言われていますが、映画には名所を見せながら、心があたたまるロックな映画になっていました」と感想を伝えていく。先日、MOVIXあまがさきで関係者向けの試写会が行われ「良い映画だったねぇ」という反応を聞き、皆の心に響いていることを感じていた。作中では様々な出来事が起きていくが「ハラハラしながら、その中に笑いもある。日常のシーンの中にも様々なドラマがありましたね」としみじみとしている。江口さんは、兵庫県飾磨郡夢前町(現在は、姫路市)だが、尼崎ならでは言葉遣いについて、当初は「ざっくりと、関西弁で…」としか言われておらず、特別な意識はせず演じていた。
尼崎での撮影について聞かれ、中条さんは「三和商店街の中にある果物屋さんの方がフルーツを差し入れして下さったり、撮影中は通行止めに協力して下さったりと、街の中で皆さんに協力して頂いて出来た映画です。リアルな街並みで撮影出来たことで、街の良さが映画のあたたかみに繋がっているんじゃないかな」と振り返りながら「綺麗なところと古き良きところが両方ある街並みです。撮影の合間には、鶴瓶さんと江口さんと3人で定食屋さんに行って美味しいごはんを食べさせて頂いた。神社へお参りすると街を綺麗にされている方がいらっしゃった。街に住む皆さんが街を守っている。人と人との距離の近さによって温かみがある。街全体に家族を育ててもらっているような、日と人の繋がりや人情が商店街の中にもある」と実感している。尼ロックについて初めて知った江口さんは「尼崎の方に聞いても知らなかった」と漏らしながらも「今回、初めて尼崎に初めて来たら、駅前にはお花畑がある。綺麗ですよね。小さい公園も沢山ある。住みやすいし、良い街だなぁ」と感心。尼崎市内にある様々なスポットで撮影されたが、うどん屋さんを挙げ「凄く美味しかったです」とお気に入りだ。
最後に、江口さんは「この映画は、尼崎の街が隅から隅まで映っています。映画が完成し、尼崎や兵庫県の方に観てもらって喜んでもらえることが、一番嬉しいことです。私自身、兵庫県で生まれ育って大好きな場所なので、嬉しく思っています」とメッセージ。中条さんは「尼崎の皆さんのご協力の下で出来た映画です。あの時、皆さんに支えてもらえたことが嬉しいです。そして、全国の皆さんにも、家族って良いなぁ、人と人の繋がりって良いなぁ、と伝わったり、あたたかみを感じてもらえたら嬉しいです」と伝えた。そして、斎藤知事は「素晴らしい映画ですので、兵庫から全国に広がり、是非大ヒットすることを期待しております。出来れば、来年のアカデミー賞に…」と期待を込め、地域の「活動の現場そのもの(フィールド)」を表彰する「ひょうごフィールドパビリオンアワード」を段ボールによる手作りのオスカー像と共に授与し、表敬訪問は締め括られた。
映画『あまろっく』は、4月12日(金)より兵庫県の劇場で先行公開、4月19日(金)より全国の劇場で公開。
- キネ坊主
- 映画ライター
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