母親を亡くした高校生が降霊術のスリルと快感にのめり込んでいくホラー『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』がいよいよ劇場公開!
©2022 Talk To Me Holdings Pty Ltd, Adelaide Film Festival, Screen Australia
母を亡くした女子高校生が、仲間たちとSNSで話題の“#90秒憑依チャレンジ”にのめりこんでいった末路を描く『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』が12月22日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』は、SNSで流行する「90秒憑依チャレンジ」にのめり込んだことから思わぬ事態に陥っていく女子高生を描き、2023年サンダンス映画祭で話題を呼んだオーストラリア製ホラー。2年前の母の死と向き合えずにいる高校生ミアは、友人からSNSで話題の「90秒憑依チャレンジ」に誘われ、気晴らしに参加してみることに。それは呪われているという“手”のかたちをした置物を握って「トーク・トゥ・ミー」と唱えると霊が憑依するというもので、その“手”は必ず90秒以内に離さなければならないというルールがあった。強烈なスリルと快感にのめり込みチャレンジを繰り返すミアたちだったが、メンバーの1人にミアの亡き母が憑依してしまい…
本作では、主人公ミアを演じるのは、ドラマ「エブリシング・ナウ!」のソフィー・ワイルド。人気YouTubeチャンネル「RackaRacka(ラッカラッカ)」を運営する双子の兄弟ダニー&マイケル・フェリッポウが長編映画監督デビューを果たした。
©2022 Talk To Me Holdings Pty Ltd, Adelaide Film Festival, Screen Australia
映画『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』は、12月22日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際等で公開。
呪われた手のオブジェを握ってみると、霊が見え憑依させることが出来る。ホラー映画のビジュアルとしてもキャッチ―で、どんな霊が憑依するのか、観る者は、怖いもの見たさの軽い気持ちで気になってしまう。まさに、シーンの中で「90秒憑依チャレンジ」を第三者として観て楽しんでいる周囲の人間と気持ちは同じだ。「90秒憑依チャレンジ」がどんな遊びであるか分かると、どんな霊が憑依したか分かりやすいものをダイジェスト的に見せられていく。すると、「90秒憑依チャレンジ」は決して危険な遊びではないかのように勘違いしてしまう。だが、実は危険な霊が90秒を超えて憑依し続けてしまうと、事態は急変する。もはや、それは霊が人間を乗っ取ることになる!?…とテンポよくストーリーが展開していくので、本作が放つ魅力に憑りつかれてしまう。とはいえ、タイトルにもある通り、憑依だけでなく、霊と話すにもポイントが置かれている。話すことが出来なければ憑依してもらえない!?わけで。そこで本作に潜む謎が徐々に紐解かれていくので、実はストーリーもしっかりと構築されている。こんな作品をオーストラリアの超人気YouTuberが監督デビュー作として作り上げているのも注目だ。キャッチーな設定であると共に過激な残酷描写を描いておきながら、人との繋がりを強要されるSNS世代の若者達が感じている孤独をテーマにしているのだから、驚くばかり。今後も現代的なテーマを据え置いたホラー作品を手掛けてくれるだろうか存分に楽しみにしたい。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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