超男性的集団の中で疑問感じる女性を描く『Rodeo ロデオ』がいよいよ関西の劇場でも公開!
© 2022 CG Cinema / ReallyLikeFilms
男性集団の中で自分の存在を証明しようとするバイク乗りの女性を描く『Rodeo ロデオ』が6月9日(金)より関西の劇場でも公開される。
映画『Rodeo ロデオ』は、バイクを愛する女性が男性中心主義のコミュニティの中で自身の居場所を見いだしていく姿を鮮烈に描いたフランス映画。短気で独立心にあふれたバイカーの女性ジュリアは、ある夏の日、ヘルメットを装着せずにアクロバティックな技を繰り出しながら公道を爆走する反社会的バイカー集団「クロスビチュム」に出会う。ある事件をきっかけに彼らが組織する秘密結社に加わることになった彼女は、男性中心主義の集団の中で自身の存在を証明するべく奮闘する。しかし男たちの要求は次第にエスカレートしていき、ジュリアは集団内での自分の居場所に疑問を抱くようになる。
本作の監督は、これが長編デビュー作となる新星ローラ・キボロン。2022年の第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で審査員たちから絶賛され、本作のために特別に設けられたクー・ド・クール・デュ・ジュリー賞を受賞した。
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映画『Rodeo ロデオ』は、関西では、6月9日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や京都・烏丸御池のアップリンク京都や神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。
ノーヘルメットで行うバイクのアクロバティックな曲乗りであるクロスビチュム。”アーバン・ロデオ”という別名もある。『Rodeo ロデオ』というタイトルからだけは想像できなかった意外なストーリーが展開されていく。主人公であるジュリアは、ヒロインらしからぬ仏頂面で映し出される機会が多く、新しい女性映画の姿として印象的だ。決して称賛できない方法でバイクを手に入れていくジュリアは、クロスビチュムの集団と出会い、対等な関係性を築こうとしていく。だが、男性中心主義の集団の中で、女性は思うように行動できない。自らが守るべきものを盾にしながらも、最終的には、あらゆる束縛から逃れ、自らのアイデンティティを確立していく。現実の枠に閉じ込められながらも、抗い、本当の居場所を求めて姿に今観るべきエンパワーメントムービーの一つの形があった。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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