異母三姉妹が繋がりを求め交差していく『緑のざわめき -Saga Saga-』が第18回大阪アジアン映画祭のインディ・フォーラム部門で世界初上映!
©Saga Saga Film Partners
女優を辞め東京から生まれ故郷のある九州に移住しようと福岡にやってきた女性を描く『緑のざわめき -Saga Saga-』が第18回大阪アジアン映画祭のインディ・フォーラム部門で世界初上映された。
映画『緑のざわめき -Saga Saga-』…
響子は東京の忙しい環境に疲れ、産まれ故郷である九州・佐賀県嬉野市に近い福岡県で仕事を探すも、20代後半の元女優の就職は中々うまく進まなかった。響子の異母妹である菜穂子は、地元に帰ってきた響子を密かにストーキングしている。ある日、菜穂子は偶然を装い、響子との接触を試みる。響子の手帳から盗んだ情報を通じ、もう1人の異母妹、杏奈とも電話を通じて繋がりを持つのだが…
本作では、『よだかの片想い』の松井玲奈さんを主演に迎え、新進気鋭の女性監督である夏都愛未さんが九州・佐賀から生まれる三姉妹の物語を描く。
©Saga Saga Film Partners
映画『緑のざわめき -Saga Saga-』は、2023年秋に公開予定。
異なる母親を持つ三姉妹が、長女のUターンによって繋がりを求め変化していく姿を描いていく。直接的に繋がっていくことがあったり、ストーキングしながら繋がりを求めてしまったり、母親が違うだけで、これ程にも関係性は屈折していくものか。更には、出会いや男女の関係を求めていく男が現れたり、古くからの祭りや仕来りを復活させようと勤しむ者がいたりと物語は複雑になっていく。よくぞこれだけの要素を1つの作品に詰め込んだものだ、と感心するばかり。とはいえ、最終的には血を分けた姉妹のつながりは切っても切れないもの。儚くて繊細な3人の想いが表現されたシスターフッド作品を丁寧に堪能してほしい。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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