家に帰りたくない少女達がドッジボールを通じて成長していく『深夜のドッジボール』が第18回大阪アジアン映画祭のSpecial Focus on Hong Kong 2023で日本初上映!
©2022 Emperor Film Production Company Limited ALL RIGHTS RESERVED
家に帰りたくない少女達がドッジボールを通じて成長していく『深夜のドッジボール』が第18回大阪アジアン映画祭のSpecial Focus on Hong Kong 2023で日本初上映された。
映画『深夜のドッジボール』…
ソーシャル・ワーカーのヨンは支援を必要とする若者のために公立体育館の深夜使用枠を立ち上げたが、担当を外される危機に直面する。焦ったヨンは、毎晩集まってくる少女たちでチームを結成しドッジボール大会に出場して成果を出すことで深夜枠の必要性を世にアピールできると口走ってしまう。ひょんな誤解からラウにコーチを頼む。ラウは独特のコーチングで少女たちを成長させていく。
本作は、実写に日本のスポ根漫画スタイルのアニメを上手く融合させた笑いあり涙ありの快作。主演のイーキン・チェンをはじめ多くのベテラン俳優陣が出演。イン・チーワンが新人監督でありながら巧みな手腕を発揮した。
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映画『深夜のドッジボール』は、3月19日(日)12:50よりABCホールでも上映。
特に小学生時代にはよく遊んでいた球技、ドッジボール。成長期を迎え大人になっていくと、力の差が歴然としてくるので、ある種の危険なスポーツでもある、と感じる。本作で、ドッジボールに取り組むことになった少女達は、皆が何らかの逃げたいものがあり、その思いをボールに込め、避けると共に受けとめて投げ返そうとしていく。とはいえ、単純に逃げたり受けとめたり投げ返したりできるものではない。それは、少女達を支援するソーシャル・ワーカーのヨンやコーチになってしまったラウも同じ。各々が個人だけで向き合うことは大変だけど、チームとして一丸となって各々の役割を果たしていけば、大きな目標に近づくことだって不可能ではない。ドッジボールを題材にしてここまでの人間ドラマを描くことが出来るんだな。それにしても、ドッジボールは頭部を当てたらアウトにはならないんじゃないの!?
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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