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豪華ゲストを迎え、大阪の映画ファンのための映画祭「おおさかシネマフェスティバル2023」授賞式開催!

2023年3月5日

大阪の映画ファンのための映画祭「おおさかシネマフェスティバル」が、3月6日(日)に大阪・堂島のホテル エルセラーン大阪にて開催。表彰式には豪華ゲストが登壇した。

 

おおさかシネマフェスティバル」は、1976年に大阪・中之島の関電ホールで「第1回映画ファンのための映画まつり」としてスタート。 関西在住の映画ファンが選ぶ前年度の邦・洋画ベストテンと個人賞を表彰するイベントで、受賞者の映画人と映画ファンが、 大阪でスキンシップを図る映画祭として多くのファンに愛され、親しまれてきた。 第25回(2000年)で「映画まつり」の灯は一度消えたが、2006年に「」として復活し毎年開催している。選考対象となる映画は、大阪で2022年1月1日(土)から2022年12月31日(土)までに大阪で劇場公開された作品。年間200本以上の映画を鑑賞した関西の映画ファンによる投票を基に、選考会を開き「ベストテン」と「個人賞」を決定した。

 

授賞式では、まず、自主制作作品を中心に若き才能を対象にしたワイルドバンチ賞を女優・監督の辻凪子さんと活動写真弁士の大森くみこさんがタッグを組んだ活弁付き新作無声映画『』が受賞。辻さんは大阪で生まれ育っており「力強い賞を頂くので、今日はワイルドな衣装で」と演じた役の衣装で登場。上映活動を振り返り「小さい子供から大人までもが声を出してケラケラ笑ってくれたのが嬉しかった。改めて活弁はおもしろいな」と実感。大森さんは滑らかな語り口で活弁を披露し「関西で紡いできて下さった先輩方のおかげ。そして、令和の時代に無声映画を撮ってしまう監督さんが現れてくださったおかげで、今関西では活弁ブームが来ているんじゃなかろうか。知らんけど」とまくし立てていく。

 

新人監督賞は、2人の監督が受賞しており、まずは『』の川和田恵真監督。在日クルド人問題を描いている作品であり、クルド人について説明した上で「自分がこの状況を知らず、知って驚いた上で、どうしてこんなことが起きているのか知りたい、ということからスタートしました。そして、伝えたかった」と振り返る。社会派作品ではあるが「あくまで1人の女の子と家族で描き、青春映画としても楽しんで頂ける作品になっています」と紹介。鑑賞したお客さんからは「クルド人について知らなかった」という感想を頂いている。そして「映画を作るのに沢山のクルドの方にご協力頂いています。しかし、難民申請中であるため姿を映すことは難しく、サポートという形でご協力頂きました」と感謝の気持ちを伝えました。

 

そして『』の山﨑樹一郎監督。大阪出身で現在は岡山県真庭市に移住し農業に携わりながら映画製作をしており「生活しながらモヤモヤした気持ちをどのような形で出していくか」と日々考えている。製作環境も大変であり真庭市にある企業や自治体と関わりながら手掛けていることも語った。

 

音楽賞は、『』の大島ミチルさん。「この素敵な『サバカン SABAKAN』という作品に出会えて、とっても嬉しかったです。これからも頑張って良い作品を作っていきたいと思います」とビデオメッセージが届けられた。

 

撮影賞は、『』の斉藤幸一さん。「この作品は、原作・映画共に大好きな世界です。この時代を思い出し耽溺することも幸せな時間の一つでもあります。映画の撮影として上手く表現できたか自信がないですが、美術や照明スタッフのおかげで頑張ることが出来ました。賞など頂けるとは望外の喜びです」とメッセージが紹介された。

 

脚本賞は、『夜明けまでバス停で』の梶原阿貴さん。アニマル柄好きという大阪のイメージがあり、アニマル柄のパンツスーツで登場。33年前に映画『櫻の園』に女優デビューした後に脚本も手掛けるようになり「脚本を自分で書いて、女性の声を増やそう、という男女雇用機会均等法を実践しております」と語った。実際に起こった事件をモデルに脚本を執筆しており「事件があったバス停の直ぐ裏手に自分が住んでいたこともあり、この企画の着想を得ました」と明かす。社会背景がある事件ではあるが「真面目にやりすぎると、映画としておもしろくなくなってしまう」と危惧し、社会性と娯楽性のバランスを心掛け、執筆している。

 

監督賞は、『夜明けまでバス停で』の高橋伴明監督。製作側のお願いをスタッフ・キャストが受け入れ、各々が存分に力を発揮してくれたことを高橋監督は感謝しながら「ここ最近の出来事に我慢ならなくなり、今回の映画では怒ってみました」と説く。「映画しか自分の武器がないので」と謙遜しながら、今後も沖縄問題を題材にした作品を手掛けることを告げた。

 

日本映画作品賞は『サバカン SABAKAN』。エグゼクティブプロデューサーの小佐野保さんが登壇し「金沢知樹監督の子供の頃の実話を映画化した作品」と紹介。すると、観客席の中に金沢監督がいることを発見し、登壇してもらう。お笑い芸人を経験した後に紆余曲折を経て映画監督になっており、謙遜しながらご挨拶。小佐野さんは、子供の頃に経験したかと思うようなストーリーに惹き込まれたことを明かす。なお、金沢監督は、本作のタイトルについて「本当は『サバの味噌煮缶詰事件』だったけど、変えました」と芸人のようなエピソードを告白した。

 

新人男優賞は、『』の番家一路さんと原田琥之佑さん。2人とも「今僕が此処に立てているのは金沢監督のおかげです」と監督に気を遣っていく。番家さんは映画出演までは演技経験がなかったというものの堂々と話しており「金沢監督は、いつでも短パンにアロハシャツ。ラフな格好」と指摘。目の前にしても「監督はおもしろかった。何回間違えても何回もやらせてくれる優しい方でした」と言葉を選んでいる。原田さんも「監督は優しかった。間違えても”いいぞ””この調子だ”と優しかったので、ありがたいです」と同感。特に演技指導を受けておらず「自然体でいろ」と言われたことが印象に残っていたそうだ。そして、金沢監督が再び壇上に上がると「僕を見てイジっていました」と打ち明け「2人には『そのままでいてくれ。台詞っぽいのはやらなくていいから』って言っていた。子供は敏感。大人の顔色を窺って話も聞く。『自分らしさでやれたらいい』と撮影時に話していた」と語る。なお、監督自身をモデルにして2人のキャラクターを描いていることを告白し、番家さんは驚きながらも「監督のおかげです。監督を立てといて損はないので」としっかり者な一面を見せた。

 

新人女優賞は、『』の嵐莉菜さん。5ヶ国のミックスとして日本で生まれ育ったが、本作の台本を読み「自分の知らない世界があるんだな」と感じると同時に「自分も経験したことがあることも描かれていたので、早く現場に入って演技したいな」と待ち望んでいた。撮影では「自分が経験したことない出来事を経験するシーンが多かったので、どういう感情を出せばいいのか」と不安だったが「監督が鍛えてくれました」と感謝している。想像以上に多くの反響を受け「沢山の賞を頂けて評価して頂けたことは嬉しい。また演技を経験したいな」とやる気に満ち溢れていた。

 

助演女優賞は、『』の尾野真千子さん。「台本を読んだ時、演技は何も考えていない。監督が天才なので」と持ち上げつつ、自身のスタンスを崩さず冗談を交えながら話していく。撮影時は「自由にやってくれていいよ」という監督の言葉を受け、自由に演じていた。なお、子供達からも手加減しないようにいわれ、母親役を大胆に演じたようだ。

 

助演男優賞は、『』の桐谷健太さん。「撮影現場では、その世界をどれだけ堪能して充実させて、楽しんで生きていくか、に集中している。終わった後、こういう賞で祝福してもらえるのは本当に嬉しいことだな」と実感しており「監督・キャスト・スタッフさん、シベリアに抑留された役者さん達から力を頂きました。この賞は皆にあげたい。共に分かち合えたら嬉しい。撮影以後も共に乾杯したり会ったりしているので、この賞を以ってまた乾杯出来たら嬉しいです」と気持ちを込めて話す。軍曹役を演じたが「彼も戦争の被害者。勿論してはいけないことをしたんですが、様々な人の人生を狂わせてしまったのが戦争だと思うので、その波を表現できる役が出来たので、ありがたいですね」と身に沁みている。様々な撮影現場で苦労を重ねてきたが「乗り越えて楽しみたい、充実させたい、という思いが強いので、そこに焦点を当ててやっているので、辛いとは感じませんでした」と自信に満ちていた。戦争映画であり「子供達にも観てほしい。そういう世界が減っていったら嬉しいな」と願っており「撮影している時に一度は絶望を感じてしまいました。そこの世界にいる感覚に陥ってしまって、このままだと台本通りの台詞を言えないな、という程に闇を感じ過ぎました。でも、この映画をやり切った後に様々な人達が観て下さって、”戦争は嫌だな””幸せで楽しい方が良いよな”と思ってもらえたらいいな、と心の支えになっていました」と振り返る。

 

主演女優賞は、『ハケンアニメ!』の吉岡里帆さん。撮影では「監督とプロデューサーの意見が食い違っている時が一番難しい」と作品のような出来事が起きていたことを話した。

 

主演男優賞は、『』の村上淳さん。SMクラブでの撮影について「楽しかったですね」と話し「遡ると、廣木監督とは23年前にSMの作品をやったことがあり、13本目で主演をやらせて頂いたり。SMは抵抗がなかったですね」と物語る。なお、撮影用の鞭はウレタン製で痛くないようだが「1シーンだけ長回しで、僕の衣装で着けている革のベルトをシュルシュルと抜いて叩いてもらうシーンはどうしても逃げられなくて。本番でその一発は痛かったですね」と力説した。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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