実在する競走馬であるドリームアライアンスを育てた主婦の実話を描く『ドリーム・ホース』がいよいよ劇場公開!
(C)2020 DREAM HORSE FILMS LIMITED AND CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION
小さな谷あいの村で暮らす夫婦が、村人と子馬を競走馬に飼育しレースの頂点を目指す姿を描く『ドリーム・ホース』が12月23日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『ドリーム・ホース』は、イギリス・ウェールズを舞台に、片田舎の小さなコミュニティで育てた競走馬が最高峰のレースに挑んだ実話をもとに描いたヒューマンドラマ。ウェールズの谷あいにある小さな村。無気力な夫と暮らすジャンは、パートと親の介護だけの単調な毎日に飽き飽きしていた。そんなある日、クラブで共同馬主の話を聞いた彼女は強く興味をもち、競走馬の飼育を決意。勝ったことはないが血統の良い牝馬を貯金をはたいて購入し、飼育資金を集めるため村の人々に馬主組合の結成を呼びかける。産まれた子馬は「ドリームアライアンス(夢の同盟)」と名付けられ、奇跡的にレースを勝ち進んで村の人々の人生にも変化をもたらしていく。
本作では、主人公ジャンを『ヘレディタリー 継承』のトニ・コレット、夫をドラマ「HOMELAND」のダミアン・ルイスが演じた。
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映画『ドリーム・ホース』は、1月6日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮のkino cinéma 神戸国際で公開。
日本でも聞くようになった一口馬主。日本の場合、競走馬に対し小口に分割された持分を通じて出資をする者のことであり、匿名組合契約が利用されており、金融商品取引法によって規制を受ける。どちらかといえば、堅いイメージもあるだろう。だが、本作で取り上げらえる競走馬、「ドリームアライアンス(夢の同盟)」は、イギリス・ウェールズにある片田舎の小さなコミュニティで育てられ、愛着が湧いてしまう。なんだかパッとしない日々の暮らしの中で、動物を育てることには長けている主婦のジャンが、共同馬主の話を聞いて競走馬の飼育を決意する。かなり思い切った決断だが、興味を持ってくれた同志達と自由闊達な議論を繰り広げながら、血統の良い牝馬を購入し、産まれた子馬を育てていく。後に競走馬としてレースに出場していくわけだが、まさにドラマチックな展開に観る者は興奮せざるを得ない。ドリームアライアンスの如く、前のめりになって応援してしまう。競走馬についてはほぼ素人の人達が、よくぞここまで育て上げることに貢献できたものだ、と感服してしまう。そして、勝利の傍らには、マニック・ストリート・プリーチャーズ
バンド、スーパー・ファーリー・アニマルズ、ゴーキーズ・ザイゴティック・マンキ…といったウェールズのバンドの楽曲達が盛り上げていく。こんな出来事が実話であったことが本当に喜ばしく感じられる一作であった。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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