2020年の「しし座流星群」が降る一夜に乗せて明るい未来へ踏み出す姿を描く群像劇『散歩時間～その日を待ちながら～』がいよいよ劇場公開！
（C）2022「散歩時間~その日を待ちながら~」製作委員会
新型コロナウイルスの感染拡大で不安が漠然と広がっていく２０２０年を舞台に、変化や制限の中で生きる人々を描いた群像劇『散歩時間～その日を待ちながら～』が１２月９日（金）より全国の劇場で公開される。
映画『散歩時間～その日を待ちながら～』は、新型コロナウイルス感染拡大により漠然とした不安が漂う２０２０年を舞台に、世代も職業も異なる人々が織りなす人間模様を描いた群像劇。しし座流星群がピークを迎えた２０２０年１１月１７日。新型コロナの影響で結婚式を挙げることができなかった亮介とゆかりは、都会から離れた友人の家でお祝いパーティを開いてもらうことに。日頃から本音を話そうとしない亮介に不安を抱えていたゆかりは、彼の隠し事を知ってしまい、祝いの席に不穏な空気が流れる。一方、出演舞台の中止が続く若手俳優の片岡、帰省できず里帰り出産の我が子を抱くこともできないタクシー運転手の淡路、学校イベントのほとんどが中止になり恋心を伝えられずにいる中学３年生の光輝と鈴らが、やり切れない想いを抱え葛藤しながらも、いつか訪れる明るい未来へ向けて、それぞれの一歩を踏み出そうとしていた。
本作では、亮介を『あゝ、荒野』の前原滉さん、ゆかりを『君の膵臓をたべたい』の大友花恋さん、柳ゆり菜さん、中島歩さん、篠田諒さんらが演じる。監督は『名前』の戸田彬弘さんが務めた。
（C）2022「散歩時間~その日を待ちながら~」製作委員会
映画『散歩時間～その日を待ちながら～』は、１２月９日（金）より全国の劇場で公開。関西では、１２月９日（金）より大阪・心斎橋のシネマート心斎橋、１２月１０日（土）より大阪・十三の第七藝術劇場、１２月１６日（金）より京都・烏丸の京都シネマで公開。
２０２０年、最初の緊急事態宣言が出ていた頃、週末に予定がある訳ではないので、とにかく散歩することが多かった。それまでは慌ただしく動いていたことで気づけなかった近所の変化に何気なく気づくこともありつつ。本当は大変なことが起きているはずなんだけど、散歩することで穏やかな日々を過ごしていたような気がする。漠然とした不安は無きにしも非ず。時が止まったような感覚があったかもしれないが、再び前に向かって歩き出すための良き時間が、本作が意図する「散歩時間」だと云えようか。
緊急事態宣言が明けたコロナ禍真っ只中のある日、ちょっとしたささやかな営みが世の中のどこかにはあった。本作は、そんなゆるやかな繋がりを描く群像劇である。小さなパーティー、しし座流星群を見るためのちょっとした冒険、デリバリーサービスやタクシー運転手といったエッセンシャルワーカーの頑張り…されど世の中は小さなつながりが連なりながら動いていく。しし座流星群を見ている空がつながっているように。かつては、こんな日々があったよね、といつか笑えるようになることを願いながら、本作をせかいのどこかにいるあなたに送りたい。
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- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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