Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

  • facebook

9歳で失明し、18歳で聴力を失った東京大学の教授でバリアフリー研究者の福島智さんと母親の令子さんとの実話を基にした物語『桜色の風が咲く』がいよいよ劇場公開!

2022年10月31日

(C)THRONE / KARAVAN Pictures

 

盲ろう者として世界で初めて大学教授を務め、2003年のTIME誌では“アジアの英雄”に選出された、現在はバリアフリーの最先端に立つ福島智の半生を描いた伝記ドラマ『桜色の風が咲く』が11月4日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『桜色の風が咲く』は、世界で初めて盲ろう者の大学教授となった東京大学先端科学技術研究センター教授の福島智さんと母である令子さんの実話を基に描いた人間ドラマ。関西の町で教師の夫や3人の息子とともに暮らす令子。幼少時に失明した末子の智は家族の愛情に包まれて天真爛漫に育ち、東京の盲学校で高校生活を送るが、18歳の時に聴力も失ってしまう。暗闇と無音の世界で孤独にさいなまれる智に希望を与えたのは、令子が彼との日常から考案した新しいコミュニケーション手段「指点字」だった。母子は勇気を持ってひとつずつ困難を乗り越え、人生の可能性を切り拓いていく。

 

本作では、小雪さんが母の令子役で12年ぶりに映画主演を務め、『朝が来る』の田中偉登さんが青年期の智を演じる。監督は『パーフェクト・レボリューション』の松本准平さんが務めた。

 

(C)THRONE / KARAVAN Pictures

 

映画『桜色の風が咲く』は、は、11月4日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋、京都・烏丸御池のアップリンク京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸などで公開。

西原孝至監督によるドキュメンタリー『もうろうをいきる』によって、目が見えなくて耳が聞こえず、光と音のない世界を生きる盲ろう者の方がいると知った。目に関する手術を昨年と今年に受ける小生にとっては、より身近な感覚を以て鑑賞するようになっている。

 

ドキュメンタリーを観た際にも感じたが、盲ろう者は様々な苦労の果てに明るく前向きに生きていた。指で触れあうことで世界とつながることができ、自らの頭を使って考えることが出来る。障壁を超えれば、誰もが様々な可能性を持って世界のだれかと繋がっていき、その繋がりの中から常に希望の糸を紡いで暮らしていることが伝わってきた。最終的に本作の主人公である福島智さんは、世界で初めて盲ろう者の大学教授となったことに驚かされるばかり。ここまで十分に頑張ったから、あとは…ではなく、さらに追い求めていったんだなぁ、と感じられた。なお、実話を基にした劇映画によくある締め括りをしていない作品でもあり、より一層に好感が持てる作品である。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

Popular Posts