妹が興味本位で“呪いのビデオ”を観てしまい、IQ200の大学院生が謎を解明しようと奔走する姿を描く『貞子DX』がいよいよ劇場公開!
(C)2022『貞子 DX』製作委員会
全国で“呪いのビデオ”を見た者が次々と死亡する事件が続く中、頭脳明晰な大学院生が解明に奔走する様を映しだす『貞子DX』が10月28日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『貞子DX』は、呪いのビデオを見た者が24時間後に死亡する事件が全国各地で続発。IQ200の天才大学院生である一条文華は、テレビ番組で共演した人気霊媒師のKenshinから事件の解明を挑まれる。呪いがSNSで拡散すれば人類は滅亡すると主張するKenshinに対し、文華は呪いなどあり得ないと断言。そんな彼女のもとに、興味本位でビデオを見てしまった妹の双葉から助けを求める電話が入る。「すべては科学的に説明可能」と考える文華は、自称占い師の前田王司や謎の協力者である感電ロイドとともに、貞子の呪いの謎を解き明かすべく奔走する。
本作は、「リング」シリーズに登場する世界的ホラーアイコンである貞子がもたらす恐怖を描く「貞子」シリーズの1作。『妖怪シェアハウス』『魔女の宅急便』の小芝風花さんが文華役で主演を務め、ダンス&ボーカルグループ「THE RAMPAGE from EXILE TRIBE」の川村壱馬さん、「アヤメくんののんびり肉食日誌」の黒羽麻璃央さんが共演。監督は『仮面病棟』の木村ひさしさんが務めた。
(C)2022『貞子 DX』製作委員会
映画『貞子DX』は、10月28日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や梅田ブルク7、難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や九条のT・ジョイ京都、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OSや神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。
「貞子」シリーズの新作で監督を務めたのは木村ひさしさん。堤幸彦監督作品『溺れる魚』の助監督をしていたり、監督として携わった『ピカ☆★☆ンチ LIFE IS HARD たぶん HAPPY』に堤幸彦さんが監修として関わっていたりと、堤監督と関係が深い。本作を観ていると、『トリック』のテイストが大いに溢れているように感じた。『トリック』が醸し出す独特のストーリータッチやテンポ、シュールで脱力感満載のギャグが本作には大いに込められている。まさか『トリック』のテンポで「貞子」を本当に観られるとは、予想外の出来事だ。
今回の新作は『貞子DX』。”DX”はデラックスではなく”ディーエックス”。IT業界では、Digital Transformationの略語を指す。 Transformationは「変容」という意味であり、DXを直訳すると「デジタルによる変容」となる。つまり、 デジタル技術を用いることで、生活やビジネスが変容していくことを表す。では、貞子がDX化されるということは……。
そもそも最初の『リング』では貞子の呪いの正体はウイルスであった。ウイルスは変異していくものであり、貞子も変異していくならば、『貞子DX』である。予告編で描かれるように、今や使われなくなったビデオだけでなく、SNSへ投稿される動画へと変異していくし、貞子の姿も過去シリーズにないような形にも変異していく。作品を鑑賞する我々が生きるコロナ禍を反映したかのような作品が今回の『貞子DX』である。まさにどんな時代がやって来ても「貞子」シリーズは制作されていくことを思い知らされた。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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