「顔にアザや怪我を負った人」のルポルタージュ本の取材を受けた大学院生が映画監督と出会い惹かれていく『よだかの片想い』がいよいよ劇場公開!
(C)島本理生/集英社 (C)2021 映画「よだかの片想い」製作委員会
顔のアザのせいで人付き合いに消極的だった女子大学生が、ルポルタージュの取材をきっかけに紹介された男性に心を惹かれていく『よだかの片想い』が9月16日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『よだかの片想い』…
女子大生の前田アイコは、顔の左側に大きなアザがある。幼い頃から畏怖やからかいの対象にされてきた彼女は、恋や遊びはすっかりあきらめ、大学院でも研究ひと筋の毎日を送っていた。そんなある日、「顔にアザや怪我を負った人」のルポタージュ本の取材を受けて話題となったことで、彼女を取り巻く状況は一変。本は映画化されることになり、監督の飛坂逢太と話をするうちに彼の人柄にひかれていく。飛坂への片思いを自覚したアイコは不器用に距離を縮めていく一方で、自身のコンプレックスとも正面から向き合うことになる。
本作は、直木賞作家である島本理生さんの恋愛小説を、『幕が下りたら会いましょう』『今日も嫌がらせ弁当』の松井玲奈さん主演で映画化。飛坂役には『グッド・ストライプス』の中島歩さんが演じている。『Dressing UP』で注目を集めた安川有果監督がメガホンをとり、『性の劇薬』の城定秀夫監督が脚本を手がけた。
(C)島本理生/集英社 (C)2021 映画「よだかの片想い」製作委員会
映画『よだかの片想い』は、9月16日(金)より全国の劇場で公開。関西の劇場では、9月16日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田や難波のなんばパークスシネマや京都・烏丸御池のアップリンク京都、9月23日(金)より神戸・三宮のシネ・リーブル神戸等で公開。
誰にだって、自身の顔や見た目等にコンプレックスがあるものではないだろうか。それだけで自信をもって生きられないことなんて幾らでもある。それでも、自分の個性だと前向きに考えて、少しでもアピールする機会が得られただけでも大成功だ。だけど、必要以上に注目されてしまったら、生き辛くなるよなぁ、と考えてしまう…といった主人公の女性を描いた物語。自身の凛とした表情に気づいてもらい、映画化まで提案してもらったら、どれだけ困惑するだろうか。相手の真意を見極めた上で、惹かれていく主人公のアイコ。当事者によるキャスティングがなされないにしても、自身を演じる女性について知るほどに動揺は隠せない。周囲の人物に様々な影響を受けながらも、最終的に彼女が選んだ生き方の一つを大いに応援したくなった。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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