孤児院育ちで天涯孤独のメイドと英国名家の跡継ぎが秘密の恋に身も心も捧げる姿を描く『帰らない日曜日』がいよいよ劇場公開!
(C)CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE AND NUMBER 9 FILMS SUNDAY LIMITED 2021
天涯孤独のメイドだった主人公が小説家になり、名家の跡継ぎとの恋や彼女の人生を変えた一日のことを振り返る『帰らない日曜日』が5月27日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『帰らない日曜日』は、第1次世界大戦後のイギリスを舞台に、名家の子息と孤独なメイドの秘密の恋を描いたラブストーリー。1924年3月、イギリス中のメイドが年に一度の里帰りを許される「母の日」の日曜日。しかしニヴン家に仕えるジェーンは孤児院育ちで、帰る家はない。そんな彼女のもとに、秘密の恋人であるアプリィ家の子息ポールから密会の誘いが届く。幼なじみのエマとの結婚を控えるポールだったが、前祝いの昼食会を前に、屋敷の寝室でジェーンとひと時を過ごす。やがてニヴン家へ戻ったジェーンを、思いがけない知らせが待ち受けていた。時が経ち小説家になったジェーンは、彼女の人生を一変させたあの日のことを振り返る。
本作は、ブッカー賞作家グレアム・スウィフトの小説「マザリング・サンデー」を映画化。『アサシネーション・ネーション』のオデッサ・ヤングと『ゴッズ・オウン・カントリー』のジョシュ・オコナーが主演を務め、オスカー俳優のコリン・ファースとオリビア・コールマンが共演。監督は『バハールの涙』のエバ・ユッソンが務めた。
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映画『帰らない日曜日』は、5月27日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際で公開。
孤独に生きてきたメイドと、戦争によって御子息を失った名家で許嫁がいる跡継ぎ。身分違いの恋であることを承知の上で逢瀬を重ねる二人。その姿は、官能的でありながらも、同時にエレガンスでもあった。第1次世界大戦後のイギリスを舞台にしたからこそ、悲しみの中にある高貴さを描いているようでもある。されど、二人が体と心を強く結びつけていけば、次第に反比例のごとく、その間には決して埋めることが出来ない溝があるように感じて切ない。その後、メイドのジェーンは、作家として独立していく。当時の恋を生涯の記憶として胸に刻みながら、創作の糧にしていた。身分違いの恋が、彼女が備えていた芸術的才能を開花させたのならば、決して無駄な恋ではなかったのかもしれない。特別な”日曜日”がその後の人生を変える可能性はいくらでもある。素敵な逢瀬を垣間見た良き時間であった。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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