1人の男と5人の女性の恋模様を描いた新感覚コメディ『僻地へと向かう』が第17回大阪アジアン映画祭のSpecial Focus on Hong Kong 2022で海外初上映!
1人の男と5人の女性の恋模様を描いた新感覚コメディ『僻地へと向かう』が第17回大阪アジアン映画祭のSpecial Focus on Hong Kong 2022で海外初上映された。
映画『僻地へと向かう』…
IT業界で働くオタク男子ハウに突然モテ期が到来する。憧れの女性へぎごちなくアプローチしてみたり、真正面からアグレッシブにアプローチされたり。全く違うタイプの女性たちA・リー、ファファ、ミナ、リサ、メラニーとの濃淡異なるデートが沙頭角、下白泥、大澳、船灣荔枝窩、長洲、茶菓嶺といった香港の美しき僻地で展開される。最初はハウの奥手加減にハラハラするが、着地点に向けて成長していく様子を見るに、何だかずっと親友だったような気になってしまう軽やかなラブ・コメディ。
本作は、近年の評価が群を抜いて上がってきたカーキ・サムと新世代の実力派俳優たちが各々のカラーを存分に発揮しつつのびのびと楽しげな演技を披露。失われつつある美しき香港の街並みや風景を網羅しながら物語を載せていく手腕には右に出る者がいないアモス・ウィーが手掛けた。
映画『僻地へと向かう』は、3月20日(日)10:10よりABCホールでも上映。
主人公は、スマホアプリを開発する会社で働く日本のカルチャーも好きなオタク男子のハウ。片手間にデートアプリを開発しながら、AIを取り入れた地図アプリの開発を行いテスト運用をしながら、突如訪れたモテ期で女性にアプローチしていく。まさに、日本の『モテキ』とアプリと香港ならではの僻地を組み合わせた新感覚のラブコメディ。仕事で評価されていくようになると、プライベートにも余裕が生まれ、男の魅力を発揮できるようになれば、モテ期が到来!?されど、出会う女性は香港の中でも中心地から向かうには大変な僻地ばかり。しかし、時間をかけながら関係性を築いていくためには、僻地は重要なポイントになるのかもしれない。香港の社会情勢に対して各々が感じていることがあるのだな、と察しつつ、さらなる発展をしていく香港の中で、失われつつある美しき街並みや風景もピックアップしながらも、ハウの成長譚として描いた作品は実に興味深かった。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!