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世界各地で踊る田中泯さんの姿を約2年にわたって記録したドキュメンタリー『名付けようのない踊り』がいよいよ劇場公開!

2022年1月26日

(C)2021「名付けようのない踊り」製作委員会

 

多くの俳優・アーティストをひきつけてやまない、ダンサー田中泯さんに迫ったドキュメンタリー『名付けようのない踊り』が1月28日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『名付けようのない踊り』は、『ジョゼと虎と魚たち』『のぼうの城』の犬童一心監督が、世界的なダンサーとして活躍する田中泯さんの踊りと生き様を追ったドキュメンタリー。1978年にパリでデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現してきた田中泯さん。ダンス歴は現在までに3000回を超え、2002年の『たそがれ清兵衛』から始まった映像作品への参加も、いまや日本のみならず、ハリウッド映画にも出演するまで広がっている。40歳の時、畑仕事で作り上げた身体で踊ることを決めた田中さんは、74歳でポルトガル・サンタクルスの街角で踊り、「幸せだ」と語る。どんなジャンルにも属さない田中泯さんのダンスを、『メゾン・ド・ヒミコ』から親交を重ねてきた犬童一心監督が、ポルトガル、パリ、山梨、福島などをめぐり撮影。アカデミー賞ノミネート作品『頭山』で知られる山村浩二さんによるアニメーションで描かれた田中さんの子ども時代の情感を交えながら、田中泯さんのぶれない生き方をひも解いていく。

 

(C)2021「名付けようのない踊り」製作委員会

 

映画『名付けようのない踊り』は、1月28日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋、京都・七条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。

まさに”名付けようのない踊り”を踊っている田中泯さん。もはや、名前をつけることさえ失礼である。ダンスを観て、心と体で感じることこそが至上の喜びであると云っても過言ではない。田中泯さんが広く世に知られたのは『たそがれ清兵衛』への出演。山田洋次監督が日本の俳優の中でピッタリの方が見つからなかった中で見つけられた田中泯さん。演技は素人で、映画における台詞の読み方が最初は分からず皆を困らせたとしても、ダンスの延長線上にある演技を以て、見事な怪演を見せつけた。その後、日本アカデミー賞授賞式内においても、犬童一心監督が『メゾン・ド・ヒミコ』でのキャスティングに困っていた最中に田中泯さんを発見し出演に至っている。既存の俳優にはない魅力を自然と放っていることが羨ましい。唯一無二の存在である。

 

本作では、犬童一心監督が約2年をかけて、田中泯さんが世界を駆け踊る姿を追いかけていく。路上に自然と佇んでいる姿を捉えると共に、気づけば”名付けようのない踊り”を踊っている田中泯さんを映し出している。自然と異物が共存している特異な画の中で芸術の真価を見出すことが出来た。その中には田中泯さんが幼い頃に抱いた感情も含まれており、一つ一つの仕草に人生を体現しているようにも感じる。スクリーンを通して贅沢に尊い芸術を味わうことが出来た。これから先の生涯を最期まで踊り続けるのだろう。是非とも一度は生で体感したいものだ。

 

 

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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